
Waters Corporationの事業部門で、フローサイトメトリーおよびシングルセル解析ソリューションを手掛けるウォーターズ バイオサイエンスは6日、大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)との連携のもと、「Waters Biosciences Flow Cytometry Center」を大阪大学・日本財団 感染症センター内に開設したと発表した。
同センターは、最先端のイメージングスペクトルフローサイトメトリー技術を搭載した「BD FACSDiscover S8セルソーター」を備えた、国内初の共用研究拠点として設立されたもの。感染症学、免疫学、腫瘍学をはじめとする幅広いライフサイエンス研究を支援するとともに、学内外の研究者が利用できる共用施設として運用する。
こうした最先端技術へのアクセスを広げることで、日本のライフサイエンス研究基盤の強化に貢献する。また、トレーニングや技術支援を通じて、次世代研究者の育成と研究コミュニティの発展を促進する。Waters Biosciences Flow Cytometry Centerの主な特徴は、次の通り。
・ BD FACSDiscover S8 セルソーターを中心とした先進フローサイトメトリー環境
・学内外の研究者への共用利用サービス
・機器トレーニングおよび技術教育プログラム
・マルチカラー解析のためのパネルデザイン支援
・感染症・免疫学・細胞生物学研究への応用
・産学連携・共同研究の推進
近年、感染症や免疫応答の理解には、単一細胞レベルでの高次元解析が不可欠となっている。特にイメージングスペクトルフローサイトメトリーは、従来以上の多項目解析を実現し、かつイメージング技術により細胞の空間解析を可能にすることで複雑な細胞集団の理解を加速させる重要な技術として注目されている。
同センターには、画像解析機能を搭載した初のイメージングスペクトルセルソーター「BD FACSDiscover S8セルソーター」をはじめとする先進的なフローサイトメトリーシステムを導入している。スペクトルフローサイトメトリーとリアルタイムイメージング技術を融合することで、これまで同定や分取が困難であった細胞集団の詳細な解析を可能にし、感染症研究や免疫学研究における新たな発見を支援する。
また、機器利用支援に加え、トレーニングプログラムや高度なマルチカラー実験のためのパネルデザイン支援を提供して、研究者の解析能力向上と研究成果創出を支援する。
一方、大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)は、感染症や免疫応答の解明をはじめとするライフサイエンス研究を推進する国内有数の研究拠点である。今回の連携により、アカデミアと企業が協働して最先端の解析技術や研究知見へのアクセスが広がることで、学内外の研究者による共同研究や人材育成を促進する。
加えて、研究現場で得られた知見を次世代技術の開発へと還元する双方向のパートナーシップを通じて、世界をリードする科学的発見の創出と生命科学研究の発展に貢献する。
7月29日に執り行われた開所式には、大阪大学およびウォーターズ バイオサイエンスの代表者が出席し、センター設立の意義と今後の展望について紹介した。
式典では、主催者による挨拶やセンターの概要説明に続き、開所を記念したテープカットセレモニーが執り行われ、同センターの新たな門出を祝った。出席者のコメントは、次の通り。
◆尾上孝雄 大阪大学 理事・副学長
本センターは、最先端の研究環境を提供するだけでなく、異なる分野の研究者が交流し、新たな共同研究や革新的な成果を創出するプラットフォームとして大きな役割を果たすものと確信している。
また、本センターを通じて大阪大学とウォーターズ バイオサイエンスの連携をさらに深め、国際的な研究拠点として発展していくことを願っている。
◆山﨑晶大阪大学感染症総合教育研究拠点拠点長
優れた研究環境は、研究者の成長と新たな発見を生み出す原動力である。本センターが国内外の研究者や学生が集い、最先端技術を活用しながら挑戦を重ねる場となり、次世代の生命科学を担う人材や世界を変える発見がここから生まれることを心より願っている。
◆エドモンド・ウォンBusiness Director, Waters Biosciences
現代の生命科学研究には、データ科学、工学、生物学、医学など、多様な専門分野の連携が不可欠である。本センターが研究者や技術者の知見を結集し、新たなブレークスルーを創出する場となることで、生命科学研究のさらなる発展に貢献できることを期待している。
◆ロバート・バルデラスVice President, Biological Sciences, Waters Biosciences
本センターの開所は、大学と企業が共通のビジョンのもとで協力し、科学の力で社会課題の解決に挑む新たな出発点である。このパートナーシップから生まれる研究成果が、将来の医療の発展と患者さんのより良い未来につながることを願っている。

