成人ナルコレプシータイプ1治療薬「ORZEYFUL」 米国FDAが承認 武田薬品

 武田薬品は6日、成人のナルコレプシータイプ1(NT1、情動脱力発作を伴うナルコレプシー)治療薬「ORZEYFUL」(一般名:オベポレクストン)について、米国FDAが承認したと発表した。
 NT1は、オレキシンの欠乏によって引き起こされる疾患であり、24時間にわたって患者の生活に深刻な影響を及ぼす場合がある。
 初のオレキシン作動薬であるORZEYFULは、米国において、個々の症状ではなく本疾患そのものの治療を適応として承認された唯一の医薬品だ。
 ORZEYFULの米国麻薬取締局(DEA)による分類は現在審査中で、90日以内に決定される見込みである。分類決定後、ORZEYFULは専門薬局を通じて、米国の医療従事者およびNT1成人患者に提供される。
なお、同承認は、同社の2027年3月期(2026年度)通期連結業績予想に重大な影響を与えない。
 NT1は、オレキシンの欠乏によって引き起こされる希少かつ慢性の神経疾患で、米国では推定12万人が罹患している。NT1の患者は、日中の過度の眠気、情動脱力発作(カタプレキシー:突然の筋緊張の消失)、認知機能に関する症状、および夜間睡眠の分断を経験し、これらは仕事、学業、社会的な交流を含む日常生活の多くの側面に深刻な影響を及ぼすケースがある。なお、NT1の症状の範囲および重症度は、患者によって異なる場合がある。
 今回の承認は、グローバルP3試験であるFirstLight(TAK-861-3001)およびRadiantLight(TAK-861-3002)を含む包括的な臨床開発プログラムに基づくもの。これらの試験では、オベポレクストンが本疾患の各症状にわたって統計学的に有意な改善をもたらすことが示された。これには、日中の過度の眠気、カタプレキシーおよび健康関連QOL(生活の質)における改善が含まれる。
 オベポレクストンは、これまでの臨床試験を通じて一貫した安全性プロファイルを示した。主な有害事象としては、不眠症、尿意切迫、頻尿および唾液分泌過多がある。

◆ ORZEYFULのP3相臨床開発プログラムの米国治験責任医師であるEmmanuel Mignot氏(医学博士)のコメント
 これまで、患者さんはNT1を、症状の緩和を目的とした治療によって管理してきた。ORZEYFULは、この疾患の幅広い症状に対応する初めてかつ唯一の承認された治療薬で、患者さんに適した治療選択について、医師と患者さんの間で新たな対話を促すものである

◆ジュリー・キム武田薬品代表取締役社長CEOのコメント
 ORZEYFULのFDAによる承認は、NT1の患者コミュニティにとって、新たな一歩となるものである。我々は、本疾患の治療のあり方や、治療を受けている患者さんの感じ方を再定義する可能性を有する新しい作用機序の医薬品を提供する。
 オレキシンを標的とするこの治療イノベーションを自社で創製・開発できたことを誇りに思うとともに、NT1とともに生きる患者さんに一日でも早くお届けできるよう取り組んでいく。

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