大鵬薬品は3日、富士フイルムと次世代の抗体薬物複合体(ADC)の製造技術の開発に関する戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
両社は、同パートナーシップのもと、大鵬薬品の子会社であるAraris社のAraLinQ技術を用いて創製した大鵬薬品が開発するADC候補品について、製造プロセスの最適化に取り組む。
大鵬薬品が有するADC創薬技術・知見と、富士フイルムが有するバイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)事業で培ったプロセス開発・製造技術を組み合わせることで、高品質なADCの安定製造の実現を目指し、次世代ADC領域におけるグローバルでの競争力を高めていく。
近年、抗体と抗がん剤などの薬物を結合したADCは、高い治療効果と副作用低減の両立が期待される次世代のバイオ医薬品として注目を集め、世界的に研究開発が活発化している。
その一方でADCの製造には、抗体と薬物を精密に結合させるなど高度な製造技術が必要であるため、高品質なADCを安定的かつ効率的に製造する体制の確立が重要な課題となっている。
大鵬薬品は、AraLinQを用いて創製した次世代ADCの最適な製造・供給体制の強化に取り組んでいる。AraLinQは、抗体に薬物を選択的かつ均一に結合させる独自のADCプラットフォーム技術であり、次世代ADC創製技術として期待されている。
富士フイルムは、バイオCDMO事業をグローバルに展開し、抗体医薬品のプロセス開発・製造において豊富な経験と実績を有している。グループ会社である富士フイルム富山化学では、2027年より国内初となるADC一貫製造サービスの開始を予定しており、日本国内で抗体製造からコンジュゲーション、製剤までを一貫して提供できる体制整備を進めていく。
今後、大鵬薬品と富士フイルムは、同パートナーシップのもと、それぞれの強みを活かしながら、高品質なADCの安定生産に向けた製造プロセスの最適化に取り組む。また、対象となるADC候補品の開発進展に応じて技術的な協力を拡充し、製造技術基盤の強化および持続的な供給を支える体制の整備に取り組む。
