
ノボ ノルディスク ファーマは2日、東京都西多摩郡日の出町 (町長:東 亨市) と「日の出町・ノボ ノルディスク ファーマによる肥満症対策に関する連携協定」を締結したと発表した。
同協定は、日の出町民の健康寿命の延伸、医療費の適正化および健康格差の是正を目的として、肥満症の早期発見および適切な医療につながる環境整備を推進する官民連携の取り組みである。
現在、全国の自治体の約6割において、肥満症の専門医療機関(最適使用推進ガイドラインの対象となる施設)が自治体の行政区域内にない現状がある。これは、治療が必要な方が適切な診断・治療につながる上で地域間格差を生みうる構造的要因となる可能性がある。
同プロジェクトは、こうした状況に対し、二次医療圏内における連携を強化することで適切な肥満症治療へのアクセスモデルを構築する全国初の事例で、東京都においても初の取り組みになる。
日の出町における国民健康保険データによると、特定健康診査を受診した被保険者のうち6人に1人がメタボリックシンドロームであり、3人に2人が生活習慣病を発症している。被保険者に占める肥満症疑い
の割合も都内で高い水準にあり、健康リスクが高い肥満症への対策が重要課題となっている。
同協定に基づき、日の出町では、特定健診の結果でBMI25以上等の基準を満たす人のうち、保健指導を希望した人を対象に、看護師(または保健師)及び管理栄養士による保健指導を実施する。
その中で、肥満症の受診勧奨基準該当者に対して地域の医院・診療所(かかりつけ医)、または本人の希望に応じて近隣自治体の専門医療機関への紹介を行うことで、適切な治療へのアクセスを支援する。日の出町・ノボ ノルディスク ファーマによる肥満症対策に関する連携協定の概要は、次の通り。
◆協定締結の目的
日の出町とノボ ノルディスク ファーマが緊密な連携と協働により、町民の健康寿命延伸、医療費の適正化、健康格差の是正に向けた取組を推進すること
◆連携事項
(1) 肥満症対策の構築に関すること
(2) 健康・医療のデータを活用すること
(3) 医療政策の動向や全国の先進事例等の情報を提供すること
(4) その他、目的を達成するために必要なこと
◆役割
【ノボ ノルディスク ファーマ】
・ 肥満症の疾患啓発および治療薬の適正使用推進
・ 医療政策の動向や全国の先進事例等の情報提供
・日の出町における好事例の発信と全国への普及
【 日の出町】
・保健指導の実施と対象者への受診勧奨
・医師会や医療機関との調整
・健康・医療データの活用
◆協定により期待する効果
・ 肥満および肥満症に関する地域住民の知識向上
・ 適切な肥満症治療を受けることができる機会の増加
・ 透析などの合併症予防による将来的な医療費の軽減
・ 肥満症治療の発展
◆ スケジュール
・ 2026年6月2日:連携協定締結
・ 2026年6月5日:同事業開始(予定)
肥満症は、「自己責任」といった誤解や思い込みにより、適切な受診や治療につながりにくい疾患である。一方で、医師の診断のもとで治療を行うことで、糖尿病や心血管疾患などの関連疾患の改善にも寄与する。
ノボ ノルディスク ファーマは、これまでに千葉市(千葉県)、春日井市(愛知県)、旭川市(北海道)、弘前市(青森県)、那覇市(沖縄県)、広島県など合計6自治体で肥満や肥満症対策に関する連携協定を締結してきた。
同協定においても、自治体と企業が連携する枠組みのもと、地域における肥満症対策の構築を支援する。今後、同取組を通じて得られる知見をモデル化し、地域間格差のない持続可能な医療アクセスの実現への貢献を目指す。
