日本イーライリリーと田辺三菱製薬は12日、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注 7.5 mg/10 mg/12.5 mg/15 mg アテオス」を新発売したと発表した。
マンジャロ皮下注の6つの用量規格のうち、先行して本年4月18日に発売した開始用量(2.5 mg)と維持用量(5mg)の2規格に、今回、高用量の残り4規格(7.5 mg、10 mg、12.5 mg、15 mg)が加わったことで、フルラインナップとなった。
マンジャロは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の二つの受容体に作用する世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬である。同剤の構造は、天然GIPペプチド配列をベースとした単一分子であるが、GLP-1受容体にも結合するように改変されており、選択的に長時間作用し血糖値を改善する。
同剤は、1回使い切りのオートインジェクター型注入器(アテオス)によって、週1回皮下注射する。あらかじめ注射針が取り付けられた専用ペン型注入器の注入ボタンを押すことで自動的に注射針が皮下にささり、充填されている薬液が注入される。患者が用量を設定したり、注射針を扱ったりする必要ない。
また、同剤は通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5mgの開始用量から開始し、4週間投与した後、週1回5mgの維持用量に増量する。患者の状態に応じて適宜増減が可能な薬剤であり、5mgで効果不十分な場合は、4週間以上の間隔を空けて2.5 mgずつ増量ができ、最大で週1回15 mgまで使用が可能である。
マンジャロの製造販売承認は、日本イーライリリーが有し、販売・流通は田辺三菱製薬が行う。医療従事者への情報提供活動は日本イーライリリーと田辺三菱製薬が共同で行う。