長期ビジョン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」公表 オムロンヘルスケア

「脳・心血管疾患イベントゼロ」「呼吸器疾患増悪ゼロ」などの実現に挑戦

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 オムロンヘルスケアは、ヘルスケア事業の長期ビジョン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」を公表した。オムロングループが公表した新たな長期ビジョン「Shaping the Future 2030」(SF2030)をもとに作成したもの。
 同社では、今まで培ってきたセンシング技術と医療分野での知見を活かし、世界の死亡原因の上位を占める循環器疾患や、新興国を中心に患者数が増えている呼吸器疾患、日常生活に大きな影響を与える痛みの分野に注力し、長期ビジョンの達成を目指す。
 「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」の概要は、次の通り。

1.循環器事業:「脳・心血管疾患イベントゼロ」

 高血圧患者は世界に約10億人、日本には約4300万人いるといわれている。高血圧は症状がないまま進行し、脳卒中や心不全などの脳・心血管疾患(イベント)を引き起こすといわれている。
 オムロンヘルスケアは、1973年に血圧計1号機を開発して以降、グローバルで誰もが簡単に正しく測定できる血圧計の販売や、家庭での血圧測定を促す啓発活動を実施してきた。
 2021年には血圧計のグローバル累計販売台数が3億台に達した。このように家庭での血圧測定は浸透しつつありますが、脳・心血管疾患による死亡者数、要介護者数は増加している。
 同当社は、循環器事業領域におけるビジョン実現にさらに近づくために、これまで注力してきた「高血圧の早期発見」に加え、心電計付き上腕式血圧計の開発や心電図解析サービスをグローバル展開し、「心房細動の早期発見・再発防止」まで事業領域を拡大するす。
 また、高血圧や心房細動を誘引するといわれる生活習慣病の早期発見や改善を支援する新デバイスやサービスの創出、AIを活用したアルゴリズム開発によるイベントの予兆検知に取り組み、予防医療の仕組みを構築していく。
 グローバルでのさらなる事業拡大にも注力する。高血圧や慢性疾患患者数が増加傾向にある中国では医師や医療機関との連携を強め、MMCヘルスコンビニなど医療と家庭を結ぶサービスを強化する。
 インドでは、同社商品を体験できる施設を増やして家庭血圧の普及を促進するとともに、現地の病院やパートナ企業との協業により血圧や心電モニタリングサービスなどの新規事業も創出していく。

2.呼吸器事業:「呼吸器疾患増悪ゼロ」

 呼吸器事業では、より多くの人々の呼吸器疾患の改善に貢献するため、喘息に加えCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を対象とした事業を展開する。呼吸器疾患は、新興国を中心に患者数が拡大している。
 また、診断基準が標準化されていなために診断が困難な場合もある。同社は、医療体制が十分に整っていない国を対象に、呼吸器疾患の診断と治療をサポートする機器を普及していく。
 医療費が高騰する先進国を中心に、治療・症状管理を支援するサービスの普及を促進し、医師に加えて、患者とその家族の負担解消にも取り組む。

3.ペインマネジメント事業:「慢性痛による日常活動制限ゼロ」

 ペインマネジメント事業では、「TENS(電気治療)新技術による新たなデバイス開発」と「運動療法支援サービス」にチャレンジする。痛みを恐れず自分らしい日常を送る人を一人でも多く増やしていく。
 同社の企業ミッション「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」は、今もこれからも変わらぬ目標だ。
 オムロンヘルスケアでは、SF2030のもと掲げたビジョン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」の実現に向けて、慢性疾患予防・治療に欠かせない存在を目指し、社会的課題の解決に挑戦し続ける。

◆オムロンヘルスケアの長期ビジョン動画

 世界中で「Going for ZERO」が実現した未来の社会や人々の暮らしを描いたもので、動画URLは、https://youtu.be/6cv9Le-6c0I

動画イメージ①
動画イメージ②
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