CART細胞療法「ブレヤンジ」 再発・難治性濾胞性リンパ腫に対する適応追加申請 ブリストル・マイヤーズ スクイブ

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は31日、CD19 を標的とする CAR T 細胞療法「ブレヤンジ静注」について、再発・難治性濾胞性リンパ腫に対する適応追加承認を厚労省に申請したと発表した。
 適応追加の対象は、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(グレード 1、2、3A)。現在、一部(グレード3B)の濾胞性リンパ腫の治療にブレヤンジの使用が認められているが、承認されれば、全グレードの濾胞性リンパ腫に対する治療が可能となる。
 今回の承認申請は、再発又は難治性のインドレント(低悪性度)B 細胞性非ホジキンリンパ腫患者(グレード 1、2、3A の濾胞性リンパ腫患者患者を含む)を対象としたブレヤンジの有効性及び安全性を評価する国際共同P2試験(JCAR017-FOL-001 試験)の主解析結果にもとづくもの。
 濾胞性リンパ腫は、びまん性リンパ節腫脹、骨髄病変、脾腫、及びその他の一般的ではない節外性病変を特徴とし、白血球の一種であるリンパ球のうち、B リンパ球ががん化することで発症する。
 一般的に病状の進行が緩やかなインドレントリンパ腫だが、再発を繰り返すことが多く難治性となり、治療を重ねるたびに無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)が短くなると報告されている。
 日本国内では、濾胞性リンパ腫は悪性リンパ腫の中で、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)に次いで2番目に多く(約22%)、年間約9400人が新たに濾胞性リンパ腫と診断されている。

◆杉田真BMS研究開発本部長のコメント
 今回のブレヤンジの適応追加申請について、日本の濾胞性リンパ腫の患者さんに、CAR T 細胞療法という新たな治療選択肢をいち早く提供することを目指し、米国との同時申請を達成できた。
 現在、一部(グレード3B)の濾胞性リンパ腫の治療としてブレヤンジの使用が認められているが、承認されれば、全てのグレードの濾胞性リンパ腫に対する治療としての使用が認められることになる。ブレヤンジが濾胞性リンパ腫患者さんの新たな治療選択肢の一つとなることを期待している。

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