ビラフトビとメクトビ 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌で効能追加  小野薬品

 小野薬品は27日、BRAF 阻害剤「ビラフトビ」および MEK 阻害剤「メクトビ」について、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に対する効能又は効果の追加承認を取得したと発表した。
 今回取得した適応症は、ビラフトビとメクトビおよび抗ヒトEGFR モノクローナル抗体であるセツキシマブとの3剤併用療法、およびビラフトビとセツキシマブの2剤併用療法における「がん化学療法後に増悪した BRAF 遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」
 今回の承認は、1 次治療又は2次治療後に進行したBRAFV600E変異を有する治癒切除不能な進行又は再発の結腸・直腸がんの患者を対象に実施された国際共同無作為化非盲検P3試験(BEACON CRC 試験)結果に基づくもの。
 同試験の結果、全生存期間(OS)の中央値は、ビラフトビ、メクトビとセツキシマブの 3 剤併用療法(3 剤群)で 9.0 カ月、対照化学療法(イリノテカンとセツキシマブを含む併用療法)(対照群)で 5.4カ月で、3剤群は、対照群と比較して主要評価項目の1つである3 剤群と対照群で比較したOSで統計学的に有意な延長を示した(ハザード比 0.52;95%信頼区間:0.39 -0.70;p<0.0001)。
 もう1つの主要評価項目である盲検下独立中央判定(BICR)に基づく奏効率(ORR)は、3剤群で26.1%、対照群で1.9%であり、3剤群は、対照群と比較して、統計学的に有意な改善を示した(p<0.0001)。
 また、副次評価項目の1つであるビラフトビとセツキシマブの2剤併用療法(2 剤群)におけるOSの中央値は8.4カ月であり、2剤群は対照群と比較して統計学的に有意なOSの延長を示した(ハザード比 0.60;95%信頼区間:0.45 – 0.79;p=0.0002)。
 もう1つの副次評価項目である2剤群におけるBICRに基づく ORRは20.4%であり、2剤群は、対照群と比較して、統計学的に有意な改善を示した(p<0.0001)。
 同試験におけるビラフトビとメクトビの安全性プロファイルに関しては、3 剤群および 2 剤群の両群において予期せぬ毒性は認められなかった。

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