経口新型コロナ治療薬 一日も早い国内外提供に向け試験と並行し当局と議論継続  塩野義製薬

 塩野義製薬は5日、開発中の3CLプロテアーゼ選択的阻害剤の経口新型コロナ治療薬S-217622について、P2/3試験のPhase 2a Partの症例登録を完了し、現在P2b/3を実施していると発表した。
 供給については、すでに商用生産に着手しており、2021年度末までに100万人分の提供を目指す計画で進めている。
 臨床試験は、日本だけでなく韓国やシンガポール、ベトナム等においても治験サイトの開設に係る所定の手続きを終了し、症例集積の加速を図っている。引き続き、同治療薬の一日も早い国内外提供に向けて、試験の実施と並行して規制当局との議論を継続していく。
 なお、P2/3相臨床試験は、Phase 2a PartとPhase 2b/3 Partから構成されている。P2/3相臨床試験の詳細は、jRCT2031210350(https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031210350)に掲載している。
 一方、開発中の予防ワクチン(S-268019)については、現在、最終段階の臨床試験4つのうち、P2/3相臨床試験、追加免疫臨床試験を国内で実施中で、必要症例の登録および接種を完了している。
 また、残る臨床試験2つのうち、プラセボ投与群を対照とした発症予防を検証するグローバルP3試験を、2021年12月25日よりベトナムで開始した。既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験については、2022年1月中の開始を予定している。
なお、同件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査する。

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