中外製薬は14日、抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク」について、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸がんに対する術後補助療法として成人および小児を対象とした適応拡大申請を厚労省に行ったと発表した。
今回の適応拡大申請は、海外P3相医師主導治験であるATOMIC試験(Alliance A021502)の結果に基づくもの。根治切除後の病理学的StageIIIのDNAミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する結腸がん患者を対象に、術後補助化学療法の標準治療であるmFOLFOX6に、テセントリクを併用することによる有用性を検証している。dMMRにより、がん細胞にMSI-Highが生じることが知られている。
主要評価項目である無病生存期間(DFS)において、3年DFS率はテセントリク併用群で86.3%(95%信頼区間:81.8–89.8)、mFOLFOX6療法群で76.2%(95%信頼区間:70.9–80.6)で、テセントリク併用群は統計学的に有意な延長を示し、再発または死亡リスクの低減が示された(層別ハザード比:0.50, 95%信頼区間:0.35–0.73, p<0.001)。
安全性について、主な有害事象は肝機能障害43.9%、皮膚障害33.8%、甲状腺機能低下症18.8%等、テセントリクの既知のプロファイルと同様であり、新たなシグナルは認められなかった。
◆奥田修代表取締役社長 CEOのコメント
大腸がんは日本で最も罹患者数が多いがん種であり、病理学的StageIIIでは術後補助化学療法後の再発が未だ課題となっている。ATOMIC試験において、術後補助化学療法の標準治療にテセントリクを併用することにより、再発または死亡リスクの低減が示された。MSI-Highを有する結腸がん患者さんに新たな治療選択肢を提供できるよう承認取得に向けて取り組んでいく。

