国内初の低用量ガドリニウム造影剤「アムベルビスト」新発売 バイエル薬品

 バイエル薬品は26日、国内初の低用量ガドリニウム造影剤「アムベルビスト」(ガドクアトラン水和物)の販売を開始したと発表した。
 アムベルビストは、高緩和能を有する新規の環状型ガドリニウム造影剤(GBCA)で、日本で使用可能な環状型MRI造影剤の中で最もガドリニウムの含有量が少ない製剤である。
 ガドビスト等の既存製品と比較してガドリニウム用量で60%の低減に相当し、診断能を維持しながら検査1回あたりのガドリニウム量の低減に貢献する新たな選択肢を提供する。
 日本では高齢化の進展や慢性疾患の増加に伴い、国民一人当たりのMRI検査台数が世界最多となっている。保健当局や関連学会が診断に必要な最小限のガドリニウム使用を推奨しており、アムベルビストは、検査あたりのガドリニウム量の低減に寄与する製品として、臨床現場での幅広い活用が期待される。
 バイエルは、米国、欧州連合(EU)、中国を含む世界中の国及び地域において、ガドクアトランの製造販売承認申請を行っており、今後もさらに多くの国及び地域で申請を行う予定です。承認されれば、ガドクアトランは各地域で入手可能な最も低用量の環状型ガドリニウム造影剤となる。

◆東美菜子宮崎大学医学部病態解析医学講座 放射線医学分野教授のコメント
 造影MRIは診断、治療効果判定、経過観察等に不可欠であり、複数回実施される患者さんも少なくない。診療に求められる画像情報を維持しつつ1回あたりのガドリニウム投与量を低減できることは大変重要で、また、限りある資源であるガドリニウムの持続可能な使用という観点からも意義がある。
 世界に先駆けて日本で導入される本剤について、今後は実臨床での有用性と安全性に関する質の高い知見を蓄積し、その臨床的意義を日本から世界へ発信していきたいと考えている。

◆ケルヴィン・ウォンバイエル薬品ラジオロジー事業部長兼アジア太平洋地域責任者のコメント
 アムベルビストは世界に先駆けて承認された低用量ガドリニウムMRI造影剤で、バイエルの日本へのコミットメントを示すものである。本剤は、P3試験においてガドリニウム用量を低減しながら、既存の造影剤に対する非劣性が示されており、診断に必要な造影効果を維持することが確認された。
 また、ガドリニウムの含有量が少ないことは、患者さんだけではなく、環境負荷の低減という観点からも好影響をもたらす可能性があると考えている。

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