塩野義製薬は10日、芳香族炭化水素受容体(AhR)調節薬「JTE-061(タピナロフ)クリーム」について、2歳以上12歳未満の小児アトピー性皮膚炎を適応症に同社グループ会社の鳥居薬品が日本国内で製造販売承認申請したと発表した。
なお、タピナロフクリーム1%(販売名:ブイタマークリーム1%)は、成人及び12歳以上の小児アトピー性皮膚炎及び成人の尋常性乾癬の適応症で2024年6月にJTが日本国内において製造販売承認を取得し、2024年10月より鳥居薬品が販売している。
同剤は、日本たばこ(JT)及びDermavant Sciences GmbH(現在はOrganon & Co.により買収)が2020年に日本国内における皮膚疾患領域での独占的開発・商業化権に関する契約締結。それに伴い、JT及び鳥居薬品は日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結し、共同で開発を進めてきたもの。
タピナロフクリームは、細胞質に存在するリガンド依存性転写因子であるAhRの活性化を介して、炎症性サイトカインの産生抑制に加え、皮膚バリア機能関連分子及び抗酸化分子の遺伝子発現を誘導する非ステロイド性、低分子のAhR調節薬である。
タピナロフクリーム0.5%は同作用機序に基づいて、アトピー性皮膚炎に対して治療効果を発揮する。国内で実施したアトピー性皮膚炎患者(2歳以上12歳未満)を対象としたP3試験において、有効性の主要評価項目について基剤に対するタピナロフクリーム0.5%の優越性が確認されるとともに、長期投与時における安全性についても確認されている。

