個人と会社の共成長をテーマとした「採用・働き方リアルレポート2026」公開 ロート製薬

対話重視で専門性の高い学生採用

 ロート製薬は、社員一人ひとりの自律と成長を起点とした「個人と会社の共成長」をテーマに採用と働き方の取り組みをまとめた「採用・働き方リアルレポート2026」を公開した。
 同レポートでは、書類選考を廃止し、対話を起点とした「Entry Meet採用」、社外複業や社内ダブルジョブ、社内起業といった越境型キャリアなど、同社の人財戦略の最新事例を紹介。
 特に、採用においては、対話を重視したプロセスへの転換により、選考に必要な時間の減少や、多様なバックグラウンドや専門性を持つ学生の採用につながるなどの変化が見出される結果となった。
 ロート製薬では、2016 年より複業・兼務制度を導入し、社内外での経験を広げることを支援してきたほか、2020年には社内起業家支援プロジェクト「明日ニハ」を開始し、個人の想いを起点とした事業創出・社会貢献を後押ししている。
 学生の個性や成長可能性を見極める採用の取り組みでは、2027年新卒採用より書類選考に代わり対話を起点とする「Entry Meet 採用」を導入。2026 年 1~2 月にかけて、一次選考の場として全国8拠点で1人当たり15分間の面接(Entry Meet)を実施した。各会場には同社商品やカルチャーブックを並べた待合ルームを設け、採用担当以外の有志社員が常駐し、企業理解を深めるコミュニケーションの場として活用した。

 その後、複数回の面接やグループワークを経て、4 月に最終選考までのプロセスを終了し、例年と比較した結果、初期段階で価値観や成長可能性のマッチングを見極めることで、エントリー母数に関わらず質の高い採用につなげることができ、選考に関わる時間が減少した。
 さらに、対話の時間を重視することで相互理解が深まり、多様なバックグラウンドや専門性を持つ学生の採用につながった。学生からも「自分の言葉で話すことができ、書類選考や AI 面接よりも納得感がある」「社員との対話で企業理解が深まった」といった声が寄せられている。
 同社では、今後も対話を起点とした採用を通じて、個人と会社がともに成長できる関係性を構築し、組織としてさらなる価値創出を目指していく。
 一方、自律的キャリア開発支援の取り組みでは、2016年4月から「社外チャレンジワーク(複業)」をスタートさせた。会社の枠を超えた働き方を通じて社内では得がたい経験を重ね、自身の成長を本業にも還元する「社外チャレンジワーク」は、現在 76 名が実践しており、うち 20 名が1年以内に新たに挑戦を開始した(2026 年 3 月時点)。
 実践者へのアンケートでは、「複業が自身のウェルビーイング実現につながっている」と回答した割合が 99%、複業が本業にプラスの効果があると回答した割合が 88%という結果が得られた。
 実践者からは、「社内では経験できない業務に挑戦することで自信がついた」「社内では出会えないような異なる価値観に触れることで視座が高まった」といった声が寄せられている。
 社内外を越境する経験が、個人の成長と本業での価値発揮の双方につながることで、「個人と会社の共成長」を体現する取り組みとなっている。
 加えて、就業時間の中で部門の枠を超え他部署でも働くことで、社員一人ひとりの新たな可能性を引き出す「社内ダブルジョブ」も定着し、現在 233 名が実践している(2026 年 3 月時点)。
 異なる領域の業務に関わることで、個人のスキルや視野の拡張だけでなく、部門間の知の循環が促進され、組織全体の価値創出にもつながっているほか、実践者本人のウェルビーイング向上に加え、周囲の社員にもポジティブな影響を与えるなど、組織全体への波及効果も確認されている。
 2020年4月から開始した社内起業家支援プロジェクト「明日ニハ」では、社会課題に向き合い“個”の想いとアイデアをもとに起業する社員のサポートを行っている。
 社員は通常業務を行いながら起業し、マルチジョブを実践している。社内クラウドファンディングと同社がマッチアップし活動資金として出資し、現在9社の会社が設立されている(2026 年 4 月時点)。2025 年4月にはプロジェクト5期生から2 件の合同会社が設立に至った。

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