
東京都医学総合研究所は、4月26日に「こころの病の早期発見と早期治療」をテーマとした2025年度第1回都医学研都民講座をハイブリッド形式(会場+オンライン配信)で開催する。参加費は無料。参加定員は600名(都医学研講堂:100名、オンライン:500名、事前申込、先着順)。開催時間は、午後3時30分から午後5時まで。
東京都医学総合研究所では、神経及びその疾患、精神障害の本態、成因及びがん、感染症等の研究をすすめ、未解明の重要疾患の原因究明、予防法や治療法の開発などに総合的に取り組んでいる。
同講座は、こうした多岐にわたる研究内容の一端や関連する最新情報を、都民に分かりやすく伝えることを目的としたもの。
今回は、水野雅文東京都立松沢病院院長を迎えて同研究所依存性物質プロジェクトの池田和隆とともに講演する。各演者の講演テーマ、講演要旨、参加方法は次の通り。
【水野雅文氏】
◆演題:「こころの病の早期発見と早期治療」
◆講演要旨
精神疾患に対する社会的認知が高まり、多くの人々が精神疾患に対する理解を深めるようになった。誰もが罹りうる病気であることに加え、若年のうちに発症することが多いのが特徴だ。2022年から高等学校科目保健に「精神疾患の予防と回復」の単元が入り、学校教育などを通じて、精神疾患やこころの健康についての正しい知識や理解がさらに拡がる事が期待されている。
一方、精神疾患に対する差別や偏見をスティグマ(stigma)と呼んでいます。スティグマについては認識が不十分であり、これが早期発見・早期治療の妨げとなっている。正しい知識を学び、誰もが罹りうる精神疾患について早めの対処ができる社会づくりを目指したい。
【池田和隆氏】
◆演題:「アディクションの早期発見と早期治療」
◆講演要旨
アディクションとは、アルコールや麻薬などの物質の摂取を止められなくなる物質依存と、ギャンブルやゲームなどを止められなくなる行動嗜癖の2つを合わせたものである。アルコールやゲームなどが好きな人はたくさんいて、多くの人は特に心身や生活に問題なく楽しんでいるが、一部にはアディクションになってしまう人がいる。
アディクションになっているのに気が付かなければ心身に障害が現れ、生活にも支障をきたすようになり、そのまま続けると後遺症に苦しんだり、生活が破綻したりする。
アディクションが心配になったら、早期に専門の窓口に相談いただき、必要であれば早期に治療を開始すると良い。
【参加方法】
◆会場で聴講する人:往復はがき又はメールで申し込む。
往復はがきには、住所、氏名(フリガナ)、電話番号、複数名希望の場合は同伴者氏名及び「第1回都民講座(対面式希望)」を、返信用はがき表面にも郵便番号・住所・氏名を必ず記入すること。
メールは、件名を「第1回都民講座(対面式希望)」とし、氏名(フリガナ)、電話番号及び複数名希望の場合は同伴者氏名を記入の上、申込専用アドレス(tomin@igakuken.or.jp)まで申し込む。
◆オンライン視聴の人:ホームページ(https://www.igakuken.or.jp/public/tomin/2025/tomin01.html) の登録フォームより申し込む。
【締切】
締切は2025年4月18日(金曜日)(往復はがき:必着、メール:必着)