エーザイは25日、抗Aβ抗体「レケンビ」の週1回投与の皮下(SC)注射製剤「アイ・クリック」について、初期療法として米国で新発売したと発表した。
米国における「レケンビ」の適応は、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期AD)の成人。ADによるMCIは、ADの症状が現れる最も初期の段階であり、もの忘れ、時間・場所などの認識がしづらくなること、言葉が思い出せないといった軽い症状として現れるケースがある。
アイ・クリックはオートインジェクターを用いて投与され、初期療法による治療開始時から、静脈内(IV)投与に代わる利便性の高い選択肢を提供する。初期療法では、承認された方法として、250mgを約15秒で完了する投与を2回連続して行い、合計500 mgを週1回投与する。
アイ・クリックは、IV投与もしくはSC投与による「レケンビ」の18カ月の初期療法終了後には、360 mgを週1回投与する維持療法としても使用可能だ。従来のIV投与に加え、初期療法・維持療法の全投与期間にSC 投与を選択でき、治療中に IV 投与からSC投与へ、あるいはSC投与からIV投与への切り替えも可能である。これにより、「レケンビ」の投与方法の利便性と柔軟性が大きく増すことが考えられる。
AD治療パスウェイ全体にわたる治療の利便性と柔軟性の向上
米国においてアイ・クリックが初期療法と維持療法の双方で使用できるようになることで、治療の利便性と柔軟性が向上し、早期ADの当事者様とケアパートナーが治療をより主体的に管理でき、「レケンビ」による治療を開始し、継続するハードルが低減する。
アイ・クリックは、IV 投与により抗アミロイド療法を受ける際に必要な時間短縮ができる。また、自宅で投与できるので、当事者やケアパートナーは、通院の負担を気にせず治療継続が可能となり、外出や旅行に関する制限も緩和される。
加えて、アイ・クリックによって、点滴静注のための準備や看護師によるモニタリングなどのIV投与に関わる医療資源の削減も可能だ。これにより、AD治療パスウェイ全体がより効率化することが期待される。なお、ARIA のモニタリングについては、IV 投与と同様に、治療開始前および治療開始後の所定の時点でMRIによる確認を行う。

