2023年5月以降のローカルな新型コロナ感染状況の把握について 新宿区 さこむら内科医院 迫村泰成

 5月以降、政府は定点観測(通常のインフルエンザと同様の形)で新型コロナウィルスの把握を行う方針です。
 感染症は、常にローカルな点から発症します。国主導の定点観測でリアルタイムでローカルな感染把握ができるかというと若干疑問に感じます。ここは、地域の底力を発揮する場面と思います。
 思えば、2020年3月コロナの始まり、ダイヤモンドプリンセス号のあとに、新宿区繁華街から感染が始まりました。個人情報の規制から、東京都は全体の感染者数のみ。市区町村別の発表なし。陽性に関する個人情報開示は不要ですが、どこでどのくらいの数の患者が発生したかは、クローズドで良いので少なくとも医療機関にはリアルタイムで知らせてほしいと痛感しました。
 新型ブタインフルエンザ時代に、新宿区医師会では、会員からの自主的な報告を上げるシステムを立ち上げており、毎年感染が、新宿区のどこで、どの学校で出ているのか、リアルタイムに把握できました。
 東京都医師会 黒瀬理事(新宿区医師会)の声掛けで、2020年12/23より、東京都医師会からのコロナ・インフルエンザWEBシステムが稼働開始しました。皆で協力できると、利用価値の高いものになっていくと思います。
関連記事:
https://medit.tech/tma-covid19-statics-web-launch/

ログイン画面
https://covinff.tokyo.med.or.jp/view/Login/Index
 東京都医師会に申し込みすると、コロナ・インフルエンザWEBシステムの案内と利用者マニュアルが届き、ID パスワードが記載されています。(申し込まないと閲覧できません)
 新規開業した先生方、あるいは今後このWEBに参加される先生方は、東京都医師会総務課医療情報に申し込み、ID パスワード申請をお願いします。
(以下の電話番号で問い合わせてください。ID、パスワードを付与していただけると思います)

公益社団法人 東京都医師会総務課医療情報
〒101-8328
東京都千代田区神田駿河台2-5
TEL:03-3294-8821
FAX:03-3292-7097

【東京都医師会コロナ・インフルエンザWEBシステム】
 当院の症例はコロナもインフルエンザも全部登録しています。3年間で1800例を超えるコロナ陽性者を登録しました。1例、5-6分くらい。病歴(体温、症状、基礎疾患の有無、インフルエンザ検査の状況など)を記入します。
 HER-SYSのことを思えば、ずっとラクチンです。最低限、発症日、年齢、住所の郵便番号だけでも十分な情報になります。現在はインフルエンザ流行の把握にとても役立っています。来るべき第9波がどうなるか今後の状況次第ですが、早期の立ち上がりを把握するためにも、このインフルエンザコロナWEBの活用が期待されます。繰り返しますが、感染症流行把握にはローカルな情報がとても大切です。グローバルな発信になるお国からの情報を待つと手遅れになります。
 ぜひ東京都の多数の先生方の新たなご参加、ご協力をよろしくお願いいたします。

タイトルとURLをコピーしました