ダトポタマブ デルクステカン 転移性乳がんP1試験結果を公表 第一三共

  第一三共とアストラゼネカは9日、開発中のダトポタマブ デルクステカン(TROP2に対する抗体薬物複合体)について、固形がんを対象としたP1試験(TROPION-PanTumor01試験)における予備的有効性として、HR陽性かつHER2低発現または陰性の手術不能または転移性の乳がん患者41名における客観的奏効率 は27%、病勢コントロール率は85%、無増悪生存期間の中央値は8.3ヶ月であったと発表した。また、中央値13.7ヶ月の追跡において、奏効期間および全生存期間の中央値には到達していない。
 TROPION-PanTumor01試験の対象患者は、複数の治療歴を有するホルモン受容体(HR)陽性かつHER2低発現または陰性の手術不能または転移性の乳がん患者。 一方、安全性については、新たな懸念は認められ無かった。グレード3以上の主な有害事象は、リンパ球数減少(15%)、口内炎(10%)および貧血(7%)等であった。間質性肺疾患(ILD)については、グレード3の1名がILD外部判定委員会により同剤と関連のあるILDと判定された。
 これらの試験データは、米国サンアントニオ乳がんシンポジウムで初めて公表された。
 第一三共とアストラゼネカは、HR陽性かつHER2低発現または陰性の転移性乳がん患者に新たな治療選択肢を提供できるように当該患者を対象としたP3相試験(TROPION-Breast01試験)を通じて同剤の開発を加速する。

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