帯状疱疹の病名認知度高く、リスクやワクチン認知度低いGSKがワクチン接種意識調査

グラクソ・スミスクライン(GSK)は28日、全国の50歳以上の男女6000名を対象に実施した「帯状疱疹とワクチン接種に関する日本人の意識調査」の結果を発表した。同調査は、日本人の帯状疱疹の認知とワクチン接種に関する考え方の理解を目的としたもの。
 調査結果では、帯状疱疹という病名の認知度は高い一方で、帯状疱疹のリスクや帯状疱疹ワクチンに関する認知度が低く、帯状疱疹に対する誤った認識があることが明らかになった。
 帯状疱疹は、子供の頃に感染した水ぼうそうと同じウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス」が、体の中で再活性化することで発症する皮膚の疾患である。
 日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因となるウイルスがすでに体内に潜んでいる可能性があり、50 歳を過ぎると帯状疱疹の発症が増え始め、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれている。
 帯状疱疹という病名の認知度は高い一方で、そのリスクに対する認知度は低い。成人の95%は帯状疱疹という病名を知っているが、「自分が帯状疱疹を発症する可能性がある」と回答した人はわずか23%であった。また、「10年以内に帯状疱疹を発症する可能性がある」と思っている人はわずか 5%であった。

帯状疱疹ワクチンに関する認知度は低い

 帯状疱疹ワクチンを「ある程度以上知っている」と回答したのはわずか 16%と低く、COVID-19 ワクチン(90%)やインフルエンザワクチン(86%)と比較すると、顕著な違いが確認された。

 帯状疱疹について誤った認識があることが示唆

 「自分が帯状疱疹を発症する可能性がない、わからない」と71%が回答し、そのうち 74%が「自分は健康的な生活をしているから、帯状疱疹を発症しない」、「自分は過去に帯状疱疹を発症したことがあるから、帯状疱疹は発症しない」と回答した。
 これらの結果から、帯状疱疹について誤った認識がある実態が示唆された。
 日本も含め、世界的に 50歳以上の成人の健康やワクチン接種の重要性に関する意識が高まる中 、帯状疱疹についての正しい理解を普及し、帯状疱疹の発症リスクに対する一般的な誤解をなくすための啓発は重要であると考えられる。
 GSK は、帯状疱疹について、一般の人々に詳しく知って貰い、医療従事者に相談して貰うための世界的な取り組みとして、国際高齢者団体連盟(International Federation on Ageing 、 IFA)と連携し、世界初の「帯状疱疹啓発週間」(2月28日~3月6日)を立ち上げた。
 GSKは、帯状疱疹に関する啓発活動を積極的に行っている。
 帯状疱疹に関するウェブサイト「帯状疱疹予防.jp」、啓発広告やテレビ CM など幅広く展開し、より多くの方に帯状疱疹と、ワクチン接種の重要性を理解下貰うための情報を提供している。
 また、ワクチン接種によって予防できる感染症から生涯を通して身を守ることの重要性についての幅広い啓発にも尽力している。


 そのため、成人ワクチンをはじめ、ワクチン全般の情報をまとめたウェブサイト「ワクチンで防げる感染症」も開設している。「帯状疱疹予防.jp」ウェブサイトへは「帯状疱疹予防.jp」と検索、あるいは、
URL(https://taijouhoushin-yobou.jp/)や、二次元バーコードからアクセスして閲覧できる。

◆IFA 事務局長のジェーン・バラット博士(Jane M Barratt, Ph.D.)のコメント
 高齢化社会における世界的な支援者として、帯状疱疹の認知を高め、この痛みを伴う帯状疱疹のリスクと合併症について多くの方々に理解していただくために、このたびの世界的な帯状疱疹の疾患啓発の取り組みに協力できることを嬉しく思う。

 ◆IFAメンバーで医療法人惇慧会理事長の穂積恒氏のコメント
 加齢に伴う帯状疱疹の発症リスクと影響に関する認識不足が、高齢者の生活の質に影響を及ぼしている。 帯状疱疹は、ワクチン接種で予防が可能である。だが、多くの人は、強い痛みが続いたり、皮膚にひどい傷ができるなどの深刻な後遺症よりも、ワクチン接種にかかる費用を気にしているようだ。
 私は、IFAのメンバーとして、このたびの帯状疱疹啓発週間を支持しており、生活者が帯状疱疹と予防接種の重要性に対する認識を高め、医療従事者に相談するきっかけになることを期待している。

 ◆ポール・リレットGSK代表取締役社長のコメント
 IFA と協働し帯状疱疹の疾患啓発に取り組む新たな機会が得られたことを光栄に思う。予防可能な感染症から身を守ることは、健康寿命の延伸や生産性の向上に寄与すると考えている。
 ワクチン分野におけるリーディングカンパニーとしてGSKは、帯状疱疹をはじめ、感染症から身を守る重要性について、より多くの方々に知っていただけるよう、引き続き啓発活動に注力していく

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