新規抗菌薬「FETROJA」 台湾での承認取得 塩野義製薬

 塩野義製薬は22日、新規のシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬FETROJA(一般名:セフィデロコル)について、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)から承認を取得したと発表した。
 対症は、他の治療選択肢が無いもしくは限られた18歳以上の患者における、グラム陰性菌による腎盂炎を含む複雑尿路感染症治療および院内肺炎(院内細菌性肺炎および人工呼吸器関連肺炎)治療。
 FETROJAは、塩野義製薬が創製したシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬で、台湾塩野義が台湾における製造販売承認申請を2022年12月13日に行っていた。同薬は、細菌の鉄輸送システムを利用することで、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を能動的に通過して抗菌活性を発揮する。
 日本・欧米において承認を取得し、現在、10以上の国・地域で販売されている。今回の台湾における承認取得により、同地域で薬剤耐性菌による感染症で苦しむ患者さまに対する新たな治療薬選択肢となることが期待される。
 塩野義製薬は、同薬を、世界中の必要とする患者にいち早く届けるために、The Global Antibiotic Research and Development Partnership(GARDP)およびClinton Health Access Initiative(CHAI)との3者連携契約を通じて、多くの低中所得国、高中所得国で同新規抗菌薬に対する患者へのアクセス向上に取り組むとともに、AMR感染患者への治療貢献、あるいは将来の脅威への備えとして、抗菌薬の適正使用を推進していく。

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