新型コロナ抗原検査薬と専用測定機器の共同販売契約締結  塩野義製薬とルミラ社

 塩野義製薬とルミラ社は16日、新型コロナウイルスの抗原検査薬「ルミラ・SARS-CoV-2 Ag テストストリップ」および「ルミラ 測定機器」の国内共同販売契約を締結したと発表した。
 新型コロナウイルスによる感染が今なお蔓延しており、その防止の観点から新型コロナ感染症の早期診断の重要性は高く、現在も様々な技術開発が行われている。
 新型コロナ感染症の診断では、現在PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法が標準の検査法であるが、測定の簡便性、迅速性等の観点で依然として課題が残っている。
 一方、簡便性と迅速性に優れた検査法として抗原検査が実用化されているが、PCR法と比較して感度が低いことが課題となっている。
 「ルミラ・SARS-CoV-2 Ag テストストリップ」は、LumiraDx(本社:英国)が開発した新型コロナウイルス抗原検査薬で、テストストリップを本測定機器に挿入し、鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液の検体を滴下後、約12分という短時間で、簡便にPCR法に近い検査結果の取得が可能である。
 同検査薬および同測定機器は、既に、米国、欧州などで販売されており、国内においてはルミラ社が販売を開始している。
 塩野義製薬では、5月下旬の共同販売開始を目標に準備を進めている。今後は、同測定機器に搭載可能な新たな検査項目の開発により、同一機器で他の感染症や疾患など、幅広い項目の検査が可能となる。大型分析器に近い検査結果を短時間で提供するプラットフォームとして、臨床現場において高精度かつ簡便で、迅速な検査体制構築への貢献が期待される。
 なお、同件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響については現時点では未定だが、今後の状況の変化により、業績に与える影響を認識した時点で速やかに公表する。

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