開発途上国の感染症治療でGHIT Fundの取り組みに参画     田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は30日、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の趣旨に賛同し、「顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ」(DNDi)が実施している熱帯性感染症を中心とした新しい治療薬・治療法のスクリーニング・プログラムに参画すると発表した。
 併せてGHIT Fundから同プログラムのための研究資金(約1500万円)の助成を受けることも明らかにした。
 GHIT Fundは、マラリア、結核、顧みられない熱帯病等の開発途上国の人々を苦しめる感染症に対する新薬創出を促進するために、日本発の官民パートナーシップとして2013年に設立された。
 同プログラムにおいて田辺三菱製薬は、GHIT FundおよびDNDiと共同契約を締結し、同社の化合物ライブラリー(5万化合物)をGHIT Fundのスクリーニング・プログラムの枠組みを通じてDNDiに提供し、シャーガス病およびリーシュマニア症に対する新規の医薬品候補化合物の創製に向けた共同スクリーニングが開始される。
 田辺三菱製薬グループは「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献する」という企業理念のもと、同社が取り組むべき重要課題である「マテリアリティ」の一つに「人々の健康に関連する社会貢献活動」を掲げている。
 GHIT Fundを通じた一連の取り組みは、このマテリアリティに対する主要な取り組みと位置付けており、開発途上国における医薬品アクセスの向上とSDGsの達成に直接的に貢献するものとして期待されている。
 日本の製薬企業などが保有する高い科学技術の知見を活用した創薬力によって、グローバルヘルスに対する日本の国際貢献の強化を目指している。

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