Cellares社とCAR T細胞療法製品の世界的な供給能力予約契約締結 ブリストルマイヤーズスクイブ

 ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)は25日、Cellares社とCAR T細胞療法製品の製造に関する世界的な供給能力予約契約を3億8000万ドルで締結したと発表した。同契約は、細胞療法をより多くの患者により早く提供することを目的としたもの。
 同契約の一環として、Cellares社は同社の全自動・ハイスループットの製造プラットフォームであるCell Shuttleを用いて、BMSによるCAR T細胞療法製品の製造の一部を最適化、自動化、技術移転する。
 Cellares社が提供する複数のCell ShuttleとCell Qシステムは全自動・ハイスループットでの品質管理を行うことができ、BMSの独占的な使用に向けて提供される。Cell ShuttleとCell Qは、米国、欧州、日本のCellares社のスマートファクトリーに配備される。
 細胞治療薬の製造には、オペレーション上、また技術的に複雑なプロセスが伴う中、この細胞療法はさまざまな疾患の治療方法を急速に変えつつあり、需要は大幅に増加している。
 今回の提携により、BMSは製造能力強化、生産規模拡大、製造期間の改善につながる可能性のあるプラットフォームを通じて、さまざまな自家および同種細胞療法に対する需要の増大に対応する。
 これにより、細胞治療薬をより多くの患者により早く届けるというコミットメントを果たすことができる。
 この契約は、BMSとCellares社のこれまでの協力関係を拡大するものである。2023年8月、BMSは、細胞療法への世界的な需要に応えるため、世界初となるIDMOスマートファクトリーの立ち上げに向けたCellares社主導によるシリーズC資金調達に参加した。
 同月、BMSは、Cell Shuttleの自動製造能力を評価するため、Cellares社のTechnology Adoption Partnership (TAP)プログラムに参加した。

◆Lynelle B.Hoch BMS細胞療法部門責任者のコメント
 Cellares社との契約は、CAR T細胞療法の可能性を最大限に引き出し、革新的な治療をより多くの患者さんにより早く届けるという当社の包括的な戦略を支える一歩である。
 Cellares社との提携により、当社の細胞療法製品の製造において、世界初となるエンド・ツー・エンドの完全自動化プラットフォームへのアクセスが可能となり、当社のCAR T細胞療法製品の社内製造能力が強化される。現在そして将来にわたり、こうした差別化された治療への高い需要に確実に応えることができる。

◆Fabian Gerlinghaus Cellares社CEO兼共同創業者のコメント
 BMSとの今回の契約は、細胞治療への世界的な需要の高まりに対応するため、全自動・ハイスループットのスマートファクトリーにおけるグローバルネットワークを構築するという当社の戦略に沿ったものだ。
 標準化を重視する当社の革新的技術によって、商業規模の製造と世界的な展開がどのように加速していくかが楽しみである。BMSとの協業と私たちの専門知識の結集は、世界中の患者さんの生命を救う細胞療法へのアクセスを加速させるという私たちの使命をさらに推し進めるものである。

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