コロナ禍外出自粛で生活リズムの朝方化は痩せ、夜型化は肥満 早稲田大が3万人規模調査

 早稲田大学理工学術院の柴田重信教授および田原 優准教授、askenらの研究グループは11日、3万人規模の新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛中の生活リズム変化についての調査結果を発表した。同調査により、「外出自粛により、若者は平日も夜型化し、平日と休日の生活リズムの差(社会的時差ボケ)が解消」、「外出自粛中に朝型化した人は痩せ、夜型化した人は太った」ことが明らかになった。
 アンケート調査は、askenが提供する食事管理アプリ「あすけん」の利用者に対し、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛中の生活リズムの変化について実施したもので、約3万人から回答を得た。
 調査の結果、10代から30代の若者において、平日の寝る時間、起きる時間が遅くなり、生活リズムが夜型化し、平日と休日の生活リズムの差(社会的時差ボケ)が大きく解消した。
 また、外出自粛中の体重変化と生活リズムの関係を調べたところ、平日・休日に関わらず、睡眠時刻が朝型化(早寝、早起き)した人は痩せ、夜型化(遅寝、遅起き)した人は太ったことが明らかになった。
 同結果は、コロナ禍の外出自粛により、学校や仕事に関する社会的制約(通学や通勤)の減少で若者の生活リズムが改善した貴重な社会実験データとなる。また、時間栄養学として、朝型化でダイエットに成功という新たなエビデンスが、3万人規模の調査で分かった初めての事例にもなった。
 同研究成果は、8月29日にオンライン開催された第7回日本時間栄養学会学術大会のワークショップ「個人ベースの時間栄養・運動」内で発表された。

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