武田薬品ウェバー社長 J.P. モルガン・ヘルスケア・カンファレンスで発表

ウェバー社長

 武田薬品の、クリストフ・ウェバー代表取締役社長CEOは、14日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている「第38回J.P. モルガン・ヘルスケア・カンファレンス」で、事業変革の進捗と優先事項の最新情報を発表した。
 プレゼンテーションは、同社ポートフォリオおよびパイプライン戦略、財務的見通し、ならびにバリューチェーン全般にわたるカーボンニュートラルに関する新たなコミットメントを含む進行中のサステナビリティへの取り組みについての詳細に及んだ。
 クリストフ・ウェバー社長は、「当社にとって、昨年はグローバルなバイオ医薬品のリーディングカンパニーとなるための変革を加速した重要な年であり、成功裏に1年を終えることができた」と振り返った。さらに、「グローバル製品の拡大と次世代パイプラインの進展による持続的な成長を通じ、引き続き世界中の人々の健康と医療の未来に貢献していく」と明言。その上で、「患者さんへの貢献では、より広範なグローバルコミュニティへの貢献に努めなければならないと理解しており、環境への取り組みを加速させることでそれを実現したい」と抱負を述べた。プレゼンテーションの概要は、次の通り。
 市場戦略と革新的なパイプラインは、14のグローバル製品における新たな追加効能取得や販売地域の拡大を通じて大きな成長機会を引き続き創出する。
 さらに、社内の研究能力と外部とのパートナーシップからなる研究開発エンジンを通じて最良の科学を醸成し、重点領域であるオンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患のアンメットメディカルニーズに応える革新的な次世代治療薬を開発する取り組みを加速していく。
 具体的には、今後数年にわたり、同社のパイプラインより、患者さんの標準治療の向上につながるベスト・イン・クラスもしくはファースト・イン・クラスの治療薬となり得る12の新規候補物質(14の効能)の世界での承認取得を見込んでいる。これらパイプラインのピーク時売上高は、合計で100億米ドル以上の売上収益をもたらす可能性がある。
 14のグローバル製品に加えて、成長軌道をさらに加速させる新製品の上市が加わり、また次世代の基盤技術の成熟により、短期的な成長はもとより、2024年度にかけて、あるいはそれ以降についても持続的な成長を遂げる。
 その他、約40の新規候補物質が臨床試験段階にあり、17の新規候補物質がP2相またはP3相試験段階にある。中国においては、今後5年間で15以上の新製品を発売する見込み。ベスト・イン・クラス/ファースト・イン・クラスとなり得る8つの新規候補物質については。ピボタル試験を実施している。また、約50%のパイプラインがオーファンドラッグに指定されている。細胞治療や遺伝子治療、低分子、生物学的製剤など、研究における多様なモダリティも見逃せない。
 財務面の強化では、投資適格格付の維持をコミットしており、力強いキャッシュフローとノンコア資産売却から得られる資金による迅速なレバレッジ低下により、2021年度から2023年度に純有利子負債/調整後EBITDA倍率を2.0倍にする目標に向け、順調に推移している。
 2019年度の最初の6か月間で、当社は純有利子負債/調整後EBITDA倍率を4.7倍から3.9倍に低下させた。さらに、4件のノンコア資産売却を既に発表しており、今後可能性のある売却案件と合わせて累計100億米ドルのノンコア資産売却を達成する見込み。
 また、毎年約20億米ドルに到達することが見込まれるシャイアー社買収から生じるコスト・シナジーと営業経費効率化を通じて、2021~2023年度に30%台半ばの実質的なCore営業利益率を達成すべく取り組んでいる。武田薬品は、確立された配当方針に基づき1株当たり年間180円の配当にコミットしており、引き続き株主利益の確保に尽力する。
 経営の基本精神に基づくESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みにおいては、気候変動が感染症など人々の健康に悪影響を及ぼすことを鑑み、環境への取り組みを強化している。
 以前設定した2020年の環境目標について、CO2排出量を2005年時点に比べて33.7%削減するなど、既に目標を上回る成果を上げている。
 同社は、さらなる環境への取り組みを推進するため、14日に「2040年にバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを達成する」新たな目標を公表した。この目標を、事業活動における温室効果ガス(GHG)の排出をゼロにし(スコープ1および2)、サプライヤーと協働して排出量を大幅に削減し(スコープ3)、スコープ3の残りの排出量を実証済みのカーボンオフセットで相殺することで達成しようと考えている。
 2019年度のGHGへの取り組みに始まり、再生可能エネルギーの購入と実証済みカーボンオフセットによりカーボンニュートラル(スコープ1、2、3)を達成するとともに、同社事業とサプライヤーからのCO2排出量の削減に取り組む。
 環境への取り組みに加え、医薬品アクセス戦略やグローバルCSRプログラムなどESGへの取り組みも強化しており、複数のESG評価機関から高い評価を受けている。2014年以降、患者さんの医薬品および医療へのアクセスに関する取り組みと成果をグローバルで測定するAccess to Medicines Indexの最新ランキングにおいて、順位を15上昇させ5位となっている。
 武田薬品は、これまで12万5000人以上の患者に革新的かつ生命を救う可能性のある医薬品へのアクセスを提供した。加えて、独自のグローバルCSRプログラムを通じ、世界中で疾患予防や健康状態の改善を目指す機関に1億米ドル以上を拠出することをコミットしている。
 同グローバルCSRプログラムは、従業員の投票により当社がサポートする機関を選出する、従業員参加型の優れた仕組みを有している。
 なお、JP. モルガン・ヘルスケア・カンファレンスに関する武田薬品のプレゼンテーション資料および音声ウェブキャストへのリンクは、同社ウェブサイト「 https://www.takeda.com/jp/investors/reports/quarterly-announcements/quarterly-announcements-2019/」で閲覧できる。

武田薬品の、クリストフ・ウェバー代表取締役社長CEOは、14日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている「第38回J.P. モルガン・ヘルスケア・カンファレンス」で、事業変革の進捗と優先事項の最新情報を発表した。
 ウェバー社長のプレゼンテーションは、同社ポートフォリオおよびパイプライン戦略、財務的見通し、ならびにバリューチェーン全般にわたるカーボンニュートラルに関する新たなコミットメントを含む進行中のサステナビリティへの取り組みについての詳細に及んだ。
 クリストフ・ウェバー社長は、「当社にとって、昨年はグローバルなバイオ医薬品のリーディングカンパニーとなるための変革を加速した重要な年であり、成功裏に1年を終えることができた」と振り返った。さらに、「グローバル製品の拡大と次世代パイプラインの進展による持続的な成長を通じ、引き続き世界中の人々の健康と医療の未来に貢献していく」と明言。その上で、「患者さんへの貢献では、より広範なグローバルコミュニティへの貢献に努めなければならないと理解しており、環境への取り組みを加速させることでそれを実現したい」と抱負を述べた。プレゼンテーションの概要は、次の通り。
 市場戦略と革新的なパイプラインは、14のグローバル製品における新たな追加効能取得や販売地域の拡大を通じて大きな成長機会を引き続き創出する。
 さらに、社内の研究能力と外部とのパートナーシップからなる研究開発エンジンを通じて最良の科学を醸成し、重点領域であるオンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患のアンメットメディカルニーズに応える革新的な次世代治療薬を開発する取り組みを加速していく。
 具体的には、今後数年にわたり、同社のパイプラインより、患者さんの標準治療の向上につながるベスト・イン・クラスもしくはファースト・イン・クラスの治療薬となり得る12の新規候補物質(14の効能)の世界での承認取得を見込んでいる。これらパイプラインのピーク時売上高は、合計で100億米ドル以上の売上収益をもたらす可能性がある。
 14のグローバル製品に加えて、成長軌道をさらに加速させる新製品の上市が加わり、また次世代の基盤技術の成熟により、短期的な成長はもとより、2024年度にかけて、あるいはそれ以降についても持続的な成長を遂げる。
 その他、約40の新規候補物質が臨床試験段階にあり、17の新規候補物質がP2相またはP3相試験段階にある。中国においては、今後5年間で15以上の新製品を発売する見込み。ベスト・イン・クラス/ファースト・イン・クラスとなり得る8つの新規候補物質については。ピボタル試験を実施している。また、約50%のパイプラインがオーファンドラッグに指定されている。細胞治療や遺伝子治療、低分子、生物学的製剤など、研究における多様なモダリティも見逃せない。
 財務面の強化では、投資適格格付の維持をコミットしており、力強いキャッシュフローとノンコア資産売却から得られる資金による迅速なレバレッジ低下により、2021年度から2023年度に純有利子負債/調整後EBITDA倍率を2.0倍にする目標に向け、順調に推移している。
 2019年度の最初の6か月間で、当社は純有利子負債/調整後EBITDA倍率を4.7倍から3.9倍に低下させた。さらに、4件のノンコア資産売却を既に発表しており、今後可能性のある売却案件と合わせて累計100億米ドルのノンコア資産売却を達成する見込み。
 また、毎年約20億米ドルに到達することが見込まれるシャイアー社買収から生じるコスト・シナジーと営業経費効率化を通じて、2021~2023年度に30%台半ばの実質的なCore営業利益率を達成すべく取り組んでいる。武田薬品は、確立された配当方針に基づき1株当たり年間180円の配当にコミットしており、引き続き株主利益の確保に尽力する。
 経営の基本精神に基づくESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みにおいては、気候変動が感染症など人々の健康に悪影響を及ぼすことを鑑み、環境への取り組みを強化している。
 以前設定した2020年の環境目標について、CO2排出量を2005年時点に比べて33.7%削減するなど、既に目標を上回る成果を上げている。
 同社は、さらなる環境への取り組みを推進するため、14日に「2040年にバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを達成する」新たな目標を公表した。この目標を、事業活動における温室効果ガス(GHG)の排出をゼロにし(スコープ1および2)、サプライヤーと協働して排出量を大幅に削減し(スコープ3)、スコープ3の残りの排出量を実証済みのカーボンオフセットで相殺することで達成しようと考えている。
 2019年度のGHGへの取り組みに始まり、再生可能エネルギーの購入と実証済みカーボンオフセットによりカーボンニュートラル(スコープ1、2、3)を達成するとともに、同社事業とサプライヤーからのCO2排出量の削減に取り組む。
 環境への取り組みに加え、医薬品アクセス戦略やグローバルCSRプログラムなどESGへの取り組みも強化しており、複数のESG評価機関から高い評価を受けている。2014年以降、患者さんの医薬品および医療へのアクセスに関する取り組みと成果をグローバルで測定するAccess to Medicines Indexの最新ランキングにおいて、順位を15上昇させ5位となっている。
 武田薬品は、これまで12万5000人以上の患者に革新的かつ生命を救う可能性のある医薬品へのアクセスを提供した。加えて、独自のグローバルCSRプログラムを通じ、世界中で疾患予防や健康状態の改善を目指す機関に1億米ドル以上を拠出することをコミットしている。
 同グローバルCSRプログラムは、従業員の投票により当社がサポートする機関を選出する、従業員参加型の優れた仕組みを有している。
 なお、JP. モルガン・ヘルスケア・カンファレンスに関する武田薬品のプレゼンテーション資料および音声ウェブキャストへのリンクは、同社ウェブサイト「 https://www.takeda.com/jp/investors/reports/quarterly-announcements/quarterly-announcements-2019/」で閲覧できる。

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