武田薬品は10日、「エンタイビオ」(一般名:ベドリズマブ)について、米国FDAが潰瘍性大腸炎およびクローン病の小児への適応拡大申請を受理したと発表した。
2歳以上の小児患んへのエンタイビオの静脈内(IV)投与に対する適応拡大申請がFDAに受理されたもの。
この申請が承認された場合、エンタイビオはこうした患者における唯一の腸管選択的治療薬となる可能性がある。FDAは、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)による審査終了目標日を2027年第1四半期に設定した。
炎症性腸疾患(IBD)の中でも特に患者数の多い疾患が、潰瘍性大腸炎とクローン病である。どちらも寛解と再燃を生涯にわたって繰り返す消化管の炎症性疾患である。
IBD患者の約25%が20歳よりも前に初めてIBDと診断されている。また、小児の罹患率は世界的に増加傾向にある。小児の場合、疾患の範囲が成人患者より大きく広がることも少なくない。武田薬品はエビデンスに基づく治療方法を通じて、こうした立場にある患者のサポートに真摯に取り組んでいる。
また、同社は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎またはクローン病に罹患する、2歳以上の小児患者への治療薬として、エンタイビオの製造販売承認申請(MAA)を欧州医薬品庁に提出している。さらに、今年中にはその他の市場にも承認申請を提出する計画だ。これらの申請は、潰瘍性大腸炎を対象としたKEPLER試験(NCT: 04779307、EudraCT: 2020-004300-34)およびクローン病を対象とした現在継続中のWEBB試験(NCT: 04779320、EudraCT: 2020-004301-31)という、2歳から17歳の患者を対象とした2つの、無作為化、二重盲検、多施設共同のP3試験によるデータを裏付けとしたもの。
KEPLER試験の主要評価項目は、ベドリズマブ静注後臨床的改善を達成した患者さんにおける54週時点での臨床的寛解の達成です。また、WEBB 試験の主要評価項目は、54週時点での臨床的寛解および内視鏡的改善である。
◆Chinwe Ukomadu武田薬品消化器系・炎症性疾患領域ヘッド・シニアバイスプレジデント(MD、PhD)のコメント
潰瘍性大腸炎やクローン病に罹患する小児患者さんはその先何十年も治療を受けることになる一方で、小児消化器疾患の中でも特に治療が難しい患者集団でもある。それにも関わらず、治療選択肢は非常に長い間限られた状態にあり、臨床的寛解を達成できる新たな治療方法が求められている。
エンタイビオの有効性および安全性に関しては、10年以上の科学的研究および臨床データが蓄積されている。今回の申請が承認されれば、エンタイビオを通じて、潰瘍性大腸炎およびクローン病の小児患者さんが持つアンメットニーズへの対応を強化できるものと、私たちは確信している。
