アストラゼネカは1日、「カルケンス錠」について、慢性リンパ性白血病(CLL、小リンパ球性リンパ腫を含む)の成人患者を対象とするカルケンス錠とベネトクラクスとの期間限定治療(固定期間治療)が可能になったと発表した。「用法及び用量に関連する注意」等における記載を変更し、日本における電子化された添付文書(電子添文)を改訂したもの。
同改訂は、米国血液学会(ASH)2024 年年次総会で発表され、The New England Journal ofMedicine誌に掲載されたピボタル試験であるP3相AMPLIFY試験の良好な結果に基づくもの。
AMPLIFY 試験の結果、主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間(PFS)の中間解析において、カルケンスカプセルとベネトクラクスの併用療法は、免疫化学療法と比較して統計学的に有意な延長を示し、病勢進行または死亡のリスクを 35%低減した(ハザード比[HR]0.65;95%信頼区間[CI]0.49~0.87;p=0.0038)。
無増悪生存期間の中央値は、カルケンスとベネトクラクスの併用療法で未到達、免疫化学療法群で 47.6 カ月であった。
標準治療である免疫化学療法(治験責任(分担)医師が選択したフルダラビン・シクロホスファミド・リツキシマブまたはベンダムスチン・リツキシマブのいずれか)を受けた患者では3年時点で66.5%で病勢進行または死亡がみられなかったのに対し、カルケンスとベネトクラクスの併用療法を受けた患者では76.5%で病勢進行または死亡がみられなかった。
CLLは、主に高齢者に発生する B 細胞性腫瘍で、小リンパ球性リンパ腫(SLL)は末梢血や骨髄への浸潤がないCLLと同一の細胞の腫瘍と定義されている。日本における 2023 年時点のCLLの患者数は約7000人と報告されている。CLL は治癒が難しく、一次治療後の再発は少なくない。カルケンスの安全性と忍容性は既知の安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性シグナルは確認されなかった。
カルケンス(錠剤またはカプセル)とベネトクラクスの併用療法は、米国、EU、カナダ、英国および他の数十カ国において承認されており、AMPLIFY 試験の結果に基づき、これらのレジメンに関する申請が、現在いくつかの国で審査中である。
◆ヴィクラム・チャンド アストラゼネカの執行役員研究開発本部長のコメント
カルケンスとベネトクラクスの併用療法は、免疫化学療法と比較して、無増悪生存期間の統計学的に有意かつ臨床的に意義ある改善を示した。
加えて、1サイクル28 日間で 14 サイクルの期間限定治療は、治療不要な観察期間をもたらし、患者さんの QOL 向上と治療期間中の服薬遵守の維持に役立つ可能性がある。日本の慢性リンパ性白血病患者さんに、経口剤のみかつ化学療法を含まない一次治療の新たな選択肢を提供する本改訂は、血液腫瘍患者さんの現在の標準治療を改善するという当社のコミットメントを強調するものである。

