高い収益成長によるキャッシュ創出目指して新経営計画2026(2026年度~2030年度)策定 アステラス製薬

2030年度重点戦略製品売上目標は約9600億円

岡村 直樹アステラス製薬代表取締役社長CEO

 アステラス製薬は26日、「経営計画2026」(対象期間:2026年度~2030年度)を発表した。経営計画2026では、高い収益成長によるキャッシュの創出を目指して、収益性の高い5つの重点戦略製品(PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA)を軸に売上収益を最大化し、2030年度の重点戦略製品売上を2025年度(約4800億円)比で2倍に拡大する。
 成長ドライバーとしては、PADCEVおよびVYLOYの追加適応症の可能性に加え、成長市場における重点戦略製品の新規上市を見込んでいる。重点戦略製品は、収益性の高い持続的な成長の源泉となるとともに、パイプライン主導によるアステラス製薬の成長を支える資本を創出する。
 同経営計画の成果指標は、△10件以上のP3相/ピボタル試験を開始、△2027年度までに5件以上のP3相/ピボタル試験、△研究開発費控除前コア営業利益:累計4.3兆円以上、△重点戦略製品の売上:2025年度比2倍に拡大、△経常的なコスト最適化目標:2000億円、△研究開発費控除前コア営業利益率:50%、△配当の継続的な引き上げ(毎年2円以上の増配)
 これらの成果指標を達成するため、高い収益成長によるキャッシュの創出に加えて、次の3つの戦略目標を設定した。
◆パイプライン主導による成長の加速
 成長加速に向けた研究開発投資により、2029年度からの成長をパイプラインで牽引する。2024年度末から2025年度に、Focus Areaアプローチから生み出された複数のプログラムが臨床PoC(Proof of Concept)を達成し、P3試験へ移行している。研究開発への継続的な投資と生産性の向上を通じて、経営計画2026期間中に10件以上のP3試験/ピボタル試験を開始し、そのうち5件以上を2027年度までに開始することを目指す。
 後期パイプライン価値の向上を目的として、自社創薬に加えて、自社の強みを生かすことで付加価値を創出できる「価値付加型事業開発」も実行している。2030年代半ばにパイプラインの売上ポテンシャル約1兆円の実現を目指す。

◆規律あるキャッシュアロケーション
 アステラス製薬は、十分な成長投資の確保と持続的な株主価値の向上を目指す。2027年度までにコア営業利益率30%を達成し、経営計画2026期間中、研究開発費控除前のコア営業利益として累計4.3兆円以上を創出することで、アステラス製薬の戦略を支える強固な内部資金基盤を確保する。研究開発投資前のコア営業利益率を50%に維持しつつ、パイプラインの進展に応じて研究開発投資を柔軟に拡大できる体制へと変革する。
 また、収益性の確保・維持、成長への投資、株主還元の実現に向け、経営計画2026期間中に累計2000億円のコスト最適化を目指す。株主還元については、年間2円以上の増配を継続的に実施する。

◆全社的な生産性向上
 アステラス製薬は、働き方・企業文化・ガバナンスを基盤とした組織力を強化する。患者を中心に据えた「患者軸」への組織変革を経て、バリューチェーン全体にわたる成果の創出を加速させてきた。また、機能横断型のAsset Maximization Teamsに権限を委譲するなど、業務モデルの在り方を進化させている。その強固な組織基盤のもと、アステラス製薬の「組織における価値観と行動」を羅針盤とし、持続的な成長を実現するとともに、VISION「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」の実現を目指す。
 

◆岡村 直樹アステラス製薬代表取締役社長CEOのコメント
 アステラス製薬は、2030年以降も力強い成長を実現し、患者さんへより大きな「価値」をより速く届けるために必要な強固な事業基盤を築いてきた。重点戦略製品が成長を牽引するとともに、新規のターゲットや革新的なモダリティ、さらには一人ひとりに合った治療(精密医療)の考え方に基づくアプローチによって構築された強力なパイプラインを有している。
 当社は、アンメットメディカルニーズの高い領域においてパイプラインによる成長を実現し、2030年代半ばに過去最高の売上収益の達成を目指す。

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