近江工場一般注射剤棟竣工 ニプロファーマ

平時は通常の注射剤、有事は国の要請でワクチン等製造に切り替えも

 ニプロファーマは27日、同社近江工場一般注射剤棟(バイアル棟)(所在地:滋賀県栗東市)が竣工したと発表した。
 同棟は、ニプロファーマ 近江工場における第2期棟として建設したもの。経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」において、第一次公募の製剤部門として唯一採択を受けた事業となる。
 平時においては通常の注射剤製造を行う一方、感染症拡大など有事の際には、3か月で生産体制を整え、国の要請に応じて速やかにワクチン等の製造へ切り替えるデュアルユースが可能な設備を有している。
 同棟建設にあたっては、日本国内における医薬品製造の生産能力向上およびグローバル水準の医薬品製造拠点を目指していたニプロファーマと、グローバルな要求事項に対応できる医薬品製造工場の充実を重視する中外製薬が協業した。

近江工場 一般注射剤棟

 ニプログループにとってはグローバルGMP製造体制の構築、中外製薬にとっては柔軟かつ多様な製造オプションの確保という、両社の戦略に資する協業として提携合意に至り、契約を締結した。同約に基づき、設備設計、品質システムの構築および人材育成など多方面において中外製薬株式会社と連携しながら、グローバルに製品を供給できる工場を目指していく。近江工場 一般注射剤棟(バイアル棟)の概要は、次の通り。

(1)名称:ニプロファーマ 近江工場 一般注射剤棟(バイアル棟)

(2)所在地:滋賀県栗東市六地蔵145番地

(3)敷地面積:10万6149㎡(抗菌薬注射剤棟エリアも含む)

(4)延床面積:2万4598㎡

(5)生産品目:医療用医薬品(バイアル製剤)

(6)スケジュール:2026年4月竣工、8月稼働開始予定

(7)生産能力:年間4770万本

 ニプログループは同協業で得られる品質システムおよび製造技術を基盤に、医療ニーズに応える医薬品を日本から世界へ、世界から日本へ円滑に供給し、国内外の医療の発展に貢献していく。

◆竣工式における井上博雄経済産業省 商務・サービス審議官のコメント
 今回、ニプロファーマ近江工場 製剤化・充填拠点が無事に竣工を迎えられたことを、心よりお慶び申しあげる。本棟は、平時には医薬品の安定供給を担い、感染症有事には生産を切り替えることが可能なデュアルユースの製造基盤として、ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業における代表的な取り組みの一つであると考えている。
 ニプログループは、原材料・部材の供給から製剤化までを自社で一貫して対応できる体制に加え、注射剤分野で国内最大級の生産能力と技術基盤を備えておられるため、本棟の稼働により、国内における医薬品、ワクチンの安定的な供給体制が一層強化されるとともに、将来の不測の事態に備えた国内製造基盤の確保が一層進むことを期待している。

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