オプジーボとヤーボイの併用療法 進行大腸がんのP3試験で主要評価項目達成 小野薬品

 小野薬品は8日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の進行大腸がん(mCRC)のファーストライン治療薬とするP3相CheckMate -8HW試験において主要評価項目を達成したと発表した。
 CheckMate -8HW試験は、オプジーボとヤーボイの併用療法を治験担当医師が選択した化学療法と比較評価するもので、予め計画された中間解析において、2つの主要評価項目のうちの1つである盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)を達成した。この試験結果は、提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)から7日に発表された。
 オプジーボとヤーボイの免疫療法薬2剤による併用療法は、化学療法と比較して、PFSで統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
 オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルについては、これまでに報告されたデータと一貫しており、確立されたプロトコルによって管理可能でした。新たな安全性シグナルは認められなかった。
 CheckMate -8HW試験は、MSI-HまたはdMMRのmCRC患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法または治験担当医師が選択した化学療法のいずれかと比較評価する無作為化非盲検P3試験である。
 同試験の2つの主要評価項目は、ファーストライン治療においてオプジーボとヤーボイの併用療法を治験担当医師が選択した化学療法と比較評価したBICRの評価によるPFS、および全治療ラインにおいてオプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法と比較評価したBICRの評価によるPFS。
 同試験は、もう1つの主要評価項目であるオプジーボとヤーボイの併用療法とオプジーボ単剤療法を受けた患者でのPFSおよび副次評価項目を比較評価するため進行中だ。
 BMSは、CheckMate -8HW試験のデータの評価を完了させ、今後の学会で結果を発表するため治験担当医師と連携していくとともに、規制当局との協議を進めていく予定である。

◆Dana Walker BMSバイスプレジデント兼消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者(M.D.、M.S.C.E.)のコメント
 MSI-H/dMMRのmCRCに対するオプジーボとヤーボイの併用療法のベネフィットは、過去にCheckMate -142試験で確立されている。同試験では、この免疫療法薬2剤による併用療法が、フルオロピリミジンを含む併用化学療法の前治療後に病勢進行した患者さんにおいて、持続的で強い抗腫瘍活性を示した。
 今回、CheckMate -8HW試験の肯定的な結果により、MSI-H/dMMRのmCRC患者さんのファーストライン治療において、オプジーボとヤーボイの併用療法がPFSを有意に改善した無作為化データが示された。これらの結果は、PD-1とCTLA-4を2重に阻害するベネフィットのさらなる裏付けであると同時に、高いアンメットニーズを有する患者さんのアウトカムの改善を目指し、併用療法による戦略に注力し続ける当社のコミットメントの証でもある。

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