パドセブとキイトルーダの併用療法 米国FDAが筋層浸潤性膀胱がん術前術後補助療法として承認 アステラス製薬

 アステラス製薬は13日、ファイザーと共同で開発を進めている抗体-薬物複合体「パドセブ」について、米国FDAよりシスプラチン適応の有無に関わらず筋層浸潤性膀胱がんを対象とした術前術後の補助療法として承認を取得したと発表した。
 同併用療法は、シスプラチン適応の有無に関わらず、MIBC患者を対象とした初めての白金製剤を用いない治療法となる。
 今回の承認は、P3相EV-304試験(KEYNOTE-B15試験)の結果に基づくもの。EV-304試験結果は、2026年米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)で発表された。また、今回の適応追加は、2025年11月に取得したEV-303試験(KEYNOTE-905試験)の結果に基づくシスプラチン不適応のMIBCに対する承認を踏まえたものである。EV-303試験の結果はNew England Journal of Medicineに掲載されている。
 EV-304試験において、被験者は手術に加えてパドセブとキイトルーダの術前術後補助療法を受ける群、または手術に加えて現在の標準治療である術前補助化学療法(ゲムシタビンとシスプラチン)を受ける群に無作為に割り付けられた。パドセブとキイトルーダの併用療法は、手術前後に分けて実施され、パドセブは計9サイクル、キイトルーダは計17サイクル投与された。同併用療法群は、術前化学療法群と比較して、再発、病勢進行または死亡のリスクを47%減少させた(ハザード比[Hazard Ratio:HR]=0.53、95%信頼区間[Confidence Interval:CI] 0.41-0.70、片側検定においてp<0.0001)。
 2年後にイベントが発生しなかった割合は、併用療法群が79.4%であったのに対し、術前化学療法群では66.2%であった。併用療法群は術前化学療法群と比較して、死亡リスクが35%減少した(HR=0.65、95%CI:0.48-0.89、片側検定においてp=0.0029)。
 病理学的完全奏効(pCR)率に関しては、併用療法群が55.8%、術前化学療法群では32.5%であった(推定差23.4%、95%CI:16.7-29.8、片側検定においてp<0.0001)。
 EV-304試験における併用療法群の安全性は、各薬剤でこれまでに報告されているプロファイルと同様であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。
 薬剤との因果関係を問わないグレード3以上の有害事象の発生率は、併用療法群が75.7%、術前化学療法群では67.2%であった。
 白金製剤を用いない同併用療法は、約25年ぶりとなる新たな治療選択肢として、MIBC患者に新たな希望をもたらすことが期待される。なお、同件によるアステラス製薬の通期業績への影響は、通期(2027年3月期)連結業績予想に織り込み済み。

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