田辺三菱製薬は13日、「大阪・道修町に関する調査」の調査結果を発表した。同調査は、田辺三菱製薬が本社ビルを構える大阪・道修町の現状認知度の把握を目的としたもの。
その結果、道修町の読み方を知っているのは 35.8%で、若い人ほど道修町を読めない傾向が続いていることが判った(道修町を読める割合は、60代67.3%、20 代13.9%)。
同調査は、今年で4 年目となるが、初回の2016年から結果はほとんど変わらず、道修町が読めない人が多い状況が続いている。
アンケート調査の概要は、◎実施時期:2019 年 11 月、◎調査方法:インターネット調査、◎調査対象:20 代~60 代の男女(大阪府、大阪府以外の近畿圏を対象に性・年代均等割付)、◎回答数:1040件。
調査結果の詳細は次の通り。
Q:「あなたは以下の大阪の地名の読み方を知っていますか?」
道修町の読み方を知っていると答えた人は全体の 35.8%で、大阪の他の難読地名と比べて低い結果となった。過去の調査との対比でも、今年は一番低い結果となった(2016年:39.0%、2017年:39.4%、2018 年:38.3%)。
エリア別では、大阪の人が45.2%と一番高かった。また、道修町の読み方を知っていると答えた人の5人に1人は、「どうしゅうちょう」、「どうしゅうまち」など、間違った読み方をしていた。
道修町が読める人の年代別割合
年代別では、若い人ほど道修町を読めない傾向が続いている。60代以上の67.3%が読めるのに対して、20代では13.9%、30代では17.8%となった。船場、放出、喜連瓜破も、他の年代に比べて20代の読める割合は低かった(20代の読める割合船場58.7%、放出 63.0%、喜連瓜破 40.9%)。
Q:「大阪・道修町(どしょうまち)について、あなたが知っていることを全てお選びください」
「道修町について知っていることはない」との回答が半数を超えていた。また、「道修町について知っていることはない」との回答が、20代は69.7%、30代は73.6%となり、「くすりの町」としての若年層の認知の低さが明らかになった。
Q:「田辺三菱製薬は日本で最も歴史のある製薬会社であることをご存知でしたか?」
同社は1678 年に創業し、今年で341年を迎える。現状は、同社の歴史を「知っていた」と回答した方は16.4%で、昨年の19.9%から少し減る結果となった。
Q:「大阪の代表的な産業(紡績、商社、製薬、家電、洋酒、町工場)について、どの程度ご存知かお答えく ださい」
大阪の代表的な産業として、「製薬」について55.1%の人が「発展した地域・企業や歴史を知っている」、「聞いたことがある」と回答。
また、「製薬」について「特に聞いたことがない」 と回答したのは、30代が60.6%と一番低かった。
Q:「新薬の開発には、非常に高度な技術が必要とされます。創薬力が高いと思う国を上位3位まで選択して
ください」
新薬の開発には、非常に高度な技術が必要とされるため、創薬できる国は限られている。その中で、日本は、アメリカ、スイスに次いで世界第3位の開発品目数を誇る新薬創出国となっている。(製薬協ホームページより)
現状は、「創薬力が高いと思う国」で、「日本」を選択した人は66.8%で、日本の医薬品創薬力は総じて高いと認知されていた。
また、「日本」を選択した人のうち、20代と60代が両方71.6%と、一番多かった。
道修町は、「日本の医薬品産業発祥の地」といわれており、21世紀の今も、多くの医薬品関連企業が軒を並べる。田辺三菱製薬は、1678 年に創業し、341年という長い歴史のなかで一貫して「世の中の役に立つ薬づくり」に挑戦し続け、数々の革新的な医薬品を創出してきた。
今後も新薬開発に積極的に取り組んでいくとともに、田辺三菱製薬史料館、道修町たなみん寄席(年 2 回実施)などを通じて、道修町のかけがえのない歴史について引き続き情報発信していく。