オプジーボとヤーボイ併用療法 結腸・直腸がんへの適応取得  小野薬品とBMS

 小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は25日、オプジーボとヤーボイとの併用療法について、結腸・直腸がんへの適応拡大の承認を取得したと発表した。また、小野薬品は、オプジーボについて、単独投与時における1回480 mg を4週間間隔で点滴静注(点滴静注時間:30分以上かけて)する用法・用量の追加承認取得も公表した。
 今回、適応拡大が承認された対象疾患は、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High:microsatellite instability-High)を有する結腸・直腸がん。
 適応拡大承認は、同対象疾患を有する結腸・直腸がん患者を対象に、BMSが実施した多施設共同非盲検P2相臨床試験(CheckMate-142 試験)のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートによる結果に基づくもの。
 同試験では、オプジーボとヤーボイの併用療法は、主要評価項目である治験担当医師の評価による奏効率(ORR)において有効性を示した。同試験におけるオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグ
ナルは認められなかった。
 オプジーボは、単剤療法でがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の MSI-High を有する結腸・直腸がんの効能又は効果で承認されているが、今回の承認によって、同効能又は効果に対して、オプジーボとヤーボイの併用療法でも使用が可能となった。
 結腸・直腸がんは、結腸または直腸に原発性に発生する悪性腫瘍。日本では、年間約14.6万人(全世界では約180万人)が新たに結腸・直腸がんと診断され、年間約 5.7 万人(全世界では約86.1万人)の死亡が報告されている。
 切除不能な結腸・直腸がんの約 5%に MSI-High が認められている。MSI-High を有する結腸・直腸がんの患者では、それを有さない患者と比べて、予後不良の傾向があり、標準治療のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の有効性が乏しいと報告されていることから、この患者集団では、新たな治療選択肢が必要とされている。

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