「ヒアニュオ」 非小細胞肺がん一次治療で製造販売承認取得 バイエル

 バイエルは24日、「ヒアニュオ」)について、「HER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果に製造販売承認を取得したと発表した。
 肺がんは最もよく知られているがんの1つであり、日本においても死亡率が高い。非小細胞肺癌(NSCLC)は、すべての肺がんのうちの約80~85%を占めている。
 ドライバー遺伝子変異を有するNSCLCでは治療が進歩してきたものの、変異の種類によっては治療選択肢が限られている。進行型NSCLCの5年生存率は約9~10%にとどまっており、依然としてアンメットメディカルニーズが高い領域である。NSCLCにおけるドライバー遺伝子変異の1つがHER2変異であり、NSCLCの約2~4%の症例で報告されている。
 ヒアニュオは、経口投与可能な可逆的チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)だ。同適応に対し、ヒアニュオは日本国内において初めて承認された一次治療を含む治療ラインを問わずに使用可能な唯一の分子標的薬となる。
 また、同剤はチロシンキナーゼドメイン(TKD)変異およびnon-TKD変異を有する患者のデータを含む臨床試験データに基づき、遺伝子変異のドメインや種類を問わず、HER2遺伝子変異を有するNSCLCの治療薬として承認されている。
 さらに、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対し、2024年11月27日に厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けている。
 今回の承認取得は、国際共同P1/2相SOHO-01試験のデータに基づくもの。その中では、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発NSCLCで、全身薬物療法未治療の患者に対し、主要評価項目である客観的奏効率(objective response rate: ORR)は75.3%(95% CI: 63.9-84.7, N=73)を示した。
 また、奏効期間(DOR)の中央値は12.2ヵ月(95% CI: 8.8-推定不能, N=73)、無増悪生存期間(PFS)の中央値は13.5ヵ月(95% CI: 10.0-推定不可, N=73)であった。
 安全性については、管理可能な安全プロファイルを示し、最もよくみられた有害事象は下痢や発疹であった。投与中止につながった有害事象の発現率は3%。

◆国立がん研究センター東病院呼吸器内科長の後藤功一氏のコメント
 アンメットメディカルニーズの高いHER2遺伝子変異陽性NSCLCに対して、ヒアニュオは臨床的に意義のある有効性に加え、管理可能な安全性プロファイルが示されている。これまでHER2遺伝子変異を標的とした治療薬は、既治療患者を対象として承認されていたが、ヒアニュオがHER2遺伝子変異の種類による制限なく一次治療から使用可能となったことは大きな前進であり、ヒアニュオは新たな治療選択肢として期待される。

◆山中聡バイエル薬品執行役員カントリーメディカルディレクターのコメント
 今回の承認は、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCの患者さんに新たな治療選択肢を提供するものであり、アンメットメディカルニーズの解決に向けた大きな一歩である。
 また、ヒアニュオの一次治療における適応は世界初の承認であり、患者さん一人ひとりに応じた治療選択の実現に貢献できるものと期待している。バイエルは引き続き、革新的新薬による医療の変革を推進し、まだ満たされぬ多くの患者さんへ貢献していく。

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