認知症改善目指して待合室にテレビ音声40Hz変調スピーカー導入 金町駅前脳神経内科

待合室のテレビ、 kikippa と内野氏

 金町駅前脳神経内科(東京都葛飾区)は、薬だけに頼らない幅広い認知症改善へのアプローチの一環として、待合室のテレビ音声に40Hz(ヘルツ)変調の加工をし、出力するスピーカー「kikippa」を12月より導入開始した。
 同神経内科は、著作「記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防1日1杯 脳のおそうじスープ」が17万部突破し、脳神経を専門としてこれまで約1万人の患者を診てきた内野勝行氏が院長を務める。
 アルツハイマー型の認知症治療薬「レカネマブ」の発売決定などを受け、同クリニックでも患者に提供できるケアを模索。世界的な学術誌で発表されている米・マサチューセッツ工科大学による研究による「40Hz音によるアルツハイマー型認知症改善の可能性」に着目し、待合室に設置した。

テレビ音声を40Hz(ヘルツ)変調に加工するkikippa


 米国・マサチューセッツ工科大学の研究チームによるマウス試験により、40Hz周期の音刺激で、聴覚野と海馬でガンマ波の発生・血管新生・アミロイドβタンパク質減少・記憶障害の改善が確認されている(Cell,2019)。
 同院では、「一人一人の患者や家族と丁寧に向き合う」ことを指針としているため、待合室で患者が大変長く待つケースも多い状況下にある。同スピーカーの導入により、待ち時間にも付加価値が付くことを期待している。

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