キイトルーダ、エンザルタミド、アンドロゲン除去療法の併用療法 OS改善未達で前立腺がんP3試験中止 MSD

 MSDは16日、キイトルーダとエンザルタミドおよびアンドロゲン除去療法(ADT)との併用について、独立データモニタリング委員会の勧告に基づき、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対するP3試験(KEYNOTE-641試験)を中止すると発表した。
 同試験中止は、P3相KEYNOTE-641試験およびKEYNOTE-789試験の最新結果に伴うもの。中間解析において、キイトルーダとエンザルタミドおよびADTの併用療法では、プラセボ+エンザルタミドおよびADTと比較して、この試験の2つの主要評価項目である画像上の無増悪生存期間(rPFS)または全生存期間(OS)の改善が確認されず、OSについては事前に設定した無益性の境界(futility boundary)を超えた。
 また、オシメルチニブを含むチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)の治療後に進行した上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異を伴う遠隔転移のある非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の治療においてキイトルーダとペメトレキセドおよびプラチナ製剤による化学療法の併用療法を評価するP3相KEYNOTE-789試験において、2つの主要評価項目のうちOSを達成しなかった。
 同試験の最終解析で、キイトルーダ+ペメトレキセドおよびプラチナ製剤による化学療法を受けた患者では、ペメトレキセドおよびプラチナ製剤による化学療法のみを受けた患者と比較してOSの改善がみられたが、事前に設定した統計学的有意性の基準を満たさなかった。
 もう1つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)については、この前に実施した中間解析でキイトルーダ群では化学療法単独群と比較して改善がみられたが、統計学的有意性の基準を満たさなかった。
 KEYNOTE-641試験およびKEYNOTE-789試験においてキイトルーダの安全性プロファイルはこれまでの試験で認められているものと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されなかった。
 KEYNOTE-641試験においては、併用群では対照群と比較してグレード3〜5の有害事象および重篤な有害事象の発現頻度が高くなった。結果は今後の医学学会で発表する。

◆Eliav Barr MSD研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのコメント
 キイトルーダの臨床開発を通して、当社はこの画期的な免疫療法の持っている力を信じて、一人でも多くの患者さんに貢献するため、あらゆる可能性を追及している。
 サイエンスは因果が単純な一本線ではなく、様々な要因がからんでいる。今回の試験結果は残念であるが、他の様々な難治性のがんを対象としてキイトルーダの研究を鋭意続行する。

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