タグリッソ 早期EGFR変異陽性肺がんの術後補助療法で適応拡大 アストラゼネカ

 アストラゼネカは25日、タグリッソについて、「EGFR 遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法」の適応症として24 日付で新たに厚生労働省より承認を取得したと発表した。
タグリッソは、早期肺がんの治療薬として、日本に加えて米国、欧州、中国を含む 85 カ国以上で承認されており、世界各地で薬事承認審査が現在進行中である。
 肺がんは、罹患率が高く、死亡率の高いがん種である。日本において、2021 年の肺がんの予測罹患数は約12万7400人、予測死亡数は約7万4900人となっている。
 肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられ、肺がんの80~85%はNSCLC に分類される。
 また、日本を含むアジアにおいては、NSCLCの約30~40%がEGFR 遺伝子変異陽性と診断されており、欧米と比較してその割合が高い。
 NSCLC 患者全体の最大 30%が、根治が期待される切除可能な早期NSCLCと診断されるが、依然として再発が課題であり、これまでに、IB期と診断された患者の半数近く、および IIIA期と診断された患者の3/4以上が、5年以内に再発を経験していると報告されている。
 厚労省による今回の承認は、タグリッソの病理病期II期およびIIIA期のEGFR 遺伝子変異陽性のNSCLC 患者の術後補助療法における無病生存期間(Disease Free Survival : DFS)を主要評価項目としたP3相ADAURA 試験のデータに基づいている。
◆ADAURA試験の主任研究者の坪井正博氏(国立がん研究センター東病院呼吸器外科長)のコメント
 EGFR遺伝子変異の有病率が特に日本で高い実態を考えると、2016年に日本で承認されて以降、タグリッソは肺がん治療において重要な役割を果たしてきた。
 今回のADAURAの承認により、EGFR遺伝子変異を有する早期 NSCLC 患者さんに対して、分子標的治療薬が初めて術後補助療法として使用できるようになる。

◆大津智子アストラゼネカの執行役員研究開発本部長のコメント
 早期ステージでの腫瘍切除術により、がんが治癒する可能性は高まるが、化学療法による術後補助療法を受けても、依然として再発や死亡に至る人もおられるのが課題である。
 今回のタグリッソの適応拡大が、この課題を解決する一助となり、日本のEGFR遺伝子変異を有するNSCLC 患者さんの予後改善に大きく貢献するであろうことを大変うれしく思う。

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