アベクマ 多発性骨髄腫成人患者対象のP3試験で好結果 ブリストル マイヤーズ スクイブと2seventy bio社

 ブリストル マイヤーズ スクイブと2seventy bio社は16日、アベクマ(イデカブタゲン ビクルユーセル)について、多発性骨髄腫の成人患者において標準併用レジメンを比較評価したP3相非盲検多施設共同国際共同無作為化試験(KarMMa-3)で肯定的なトップライン結果を取得したと発表した。
 KarMMa-3試験の対象は、2~4レジメンの前治療歴を有し、直近の治療に難治性であった再発および難治性の多発性骨髄腫の成人患者。
 KarMMa-3試験は、多発性骨髄腫においてCAR T細胞療法を評価した初の無作為化臨床試験である。独立評価委員会を通じて実施された予め計画された中間解析の結果において、KarMMa-3試験は、主要評価項目である無増悪生存期間の統計学的に有意な改善を達成た。
 また、アベクマによる治療は、標準レジメンと比較して、主な副次評価項目である奏効率においても改善を示した。
 もうひとつの副次評価項目である全生存期間の追跡調査は、現在も継続中である。
 同試験の安全性結果は、ピボタルなKarMMa試験でこれまでに示された、アベクマの十分に確立された予測可能な安全性プロファイルと一貫していた。同試験において、新たな安全性シグナルは認められなかった。
 ブリストル マイヤーズ スクイブと2seventy bio社は、KarMMa-3試験のデータの評価を完了させ、今後の学会での詳細な結果の発表に向けて治験担当医師と連携するとともに、規制当局と結果について協議する予定だ。
 アベクマは、2021年3月、米国FDAにより、免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤、抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む4レジメン以上の前治療歴を有する再発または難治性の多発性骨髄腫の成人患者に対する治療薬として承認された。
 アベクマの安全性情報については、サイトカイン放出症候群、神経毒性、血球貪食性リンパ組織球症/マクロファージ活性化症候群および持続性の血球減少など報告されている。
 アベクマは、3レジメン以上の前治療歴を有する再発/難治性の多発性骨髄腫の成人患者の治療薬として、欧州連合、スイス、日本、カナダ、イギリスにおいても承認されている。

◆Anne Kerber BMS細胞療法開発責任者、シニアバイスプレジデントのコメント
 KarMMa-3試験の結果は、多発性骨髄腫治療の早期段階でCAR T細胞療法を使用する臨床ベネフィットを明確に示している。これらのデータは、細胞療法の可能性を最大限に引き出すことを目指す我々のコミットメントを後押しするものである。
 今後も、血液がん領域における当社のイノベーションの実績に基づき、サイエンスを通じて患者さんの人生に違いをもたらすべく注力していく。

◆Steve Bernstein(M.D.)2seventy bio社最高医療責任者のコメント
 KarMMa-3試験の主要評価項目が中間解析で達成され、非常に嬉しく思う。これらの結果は、早期治療ラインの患者さんにアベクマを届けるための我々の取り組みを進展させるものであり、規制当局との今後の協議に期待している。
 本日の結果により、自家細胞療法の革新的なポテンシャルがさらに実証されるとともに、多発性骨髄腫の早期治療段階においてアベクマの研究を継続する重要性が裏付けられた。

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