猛暑突入での睡眠の質低下は不衛生な寝具も関与 フランスベッド

 過去で最も早い梅雨明けとなり寝苦しい夜が続く中、フランスベッドは、「睡眠と寝具の衛生意識の調査」結果を公表した。
 同調査は、6月22・23日の両日、全国の20代から60代の男女1000人(男女各500人/年代別に男女各200名ずつ)を対象に実施したもの。調査の結果、寝汗が気になる季節において、特に、頭にかく汗が気になっているものの十分な対策がなされていなかった。
 枕カバーの「洗濯不足」が68.8%に上り、枕の臭いに“気づかぬ男性、苦しむ女性”が多く、枕の不衛生さが睡眠の質に関与していることが判明した。
 寝具の衛生対策の怠りは、睡眠の質の低下にもつながっていくため、快眠には、リラックスできる快適な睡眠環境が最も重要である。
 「睡眠と寝具の衛生意識の調査」結果の概要は、次の通り。

◆2人に1人は寝汗が気になる、パートナーの寝汗は女性が気にする傾向
「寝汗が気になることがありますか」という質問に対し、全体の52.7%の人が「寝汗が気になる」と回答。


 「パートナーの寝汗が気になることがありますか」という質問では、16.7%の男性が「気になる」、女性は52.8%が「気になる」と回答した。

◆男女のパートナー間でギャップあり 枕の臭いに「気づかぬ男性、苦しむ女性」
 「自身の枕の臭いが気になるか」という質問では、全体の33.3%が「気になる」と回答した。
 また、「パートナーの枕の臭いが気になるか」という質問に対しては、気にしている男性が13.5%である一方、気にしている女性は61.8%であった。


 男性と女性でお互いの枕の臭いへの意識に大きなギャップがある結果となった。パートナーの寝汗に関しては、男性より女性の方が気にしている傾向にあるようだ。

◆寝具に付着する菌に対して気になる女性が6割超
 「枕やシーツに菌が付着しているのが気になることがありますか」という質問では、「気になる」と回答したのは、男性が41.4%で、女性が62.0%。男女ともに菌を強く意識しており、特に女性の衛生意識の高さがうかがえる結果となった。
 また、世代別に菌への意識を見てみると、30代以降、世代が上がるにつれて低下していくことが判った。


 寝具への菌の付着対策として、何をしているかを尋ねると、「なるべく洗濯している」41.5%、「枕の上にタオルを敷いている」25.7%、「消臭・抗菌・除菌スプレーを噴霧している」22.0%、「消臭・抗菌・除菌の寝具を使用している」5.1%と続いた。
 一方で、「特に対策はしていない」と回答する人も27.3%となった。
 その他の対策としては、「太陽光に当てる」、「干す」といったものや、「布団乾燥機を使う」などの方法が挙げられている。


◆枕カバーの洗濯不足は68.8%、「半年以上洗濯しない」という回答も
 枕カバーの洗濯頻度について質問したところ、「1週間に1度」が27.3%で最も多くなった。専門家が、夏の寝汗対策として推奨する洗濯頻度である「毎日」、「2 、3日に一度」は、それぞれ4.5%、10.8%という結果であった。
 「使っていない」「頻度が決まっていない」を除くと、推奨洗濯頻度に満たない人は、全体の68.8%になる。回答の中には「半年以上洗濯をしない」という回答もあった。

◆睡眠コンサルタントの友野なお様氏のコメント


 人は、季節を問わず、寝ている間にコップ1杯分の汗をかく。夏は、暑さが加わって寝ている間の発汗量がさらに増え、湿度も高く、寝具の菌は繁殖しやすくなるため、注意深く寝具の衛生管理を行っていくことが必要である。
 特に、頭は熱を持ちやすく、一番汗をかいて蒸れる部位であるため、枕の衛生対策はしっかりと行うことが重要だ。枕は、睡眠美容という観点でも、髪の毛や顔に多く触れる寝具になるので、他の寝具よりもこまめな洗濯を推奨したい。暑い夜が続くこの季節、枕カバーを“2~3日に1回”は洗濯することが理想的である。
 また、枕自体の衛生対策機能という点で、丸洗いできるものや、吸湿性に優れた蕎麦殻素材の枕、除菌機能付き枕などを推奨したい。
 実は、寝具の衛生対策を怠ることは、睡眠の質の低下にもつながっていく。快眠には、リラックスできる快適な睡眠環境が一番重要である。そのため、ジトっとした状態の寝具や、自身やパートナーの枕の臭いに対して不快感を持った状態であると、快適な質の高い睡眠は妨げられてしまう。
 寝苦しい日々が続くが、寝具の衛生対策を行いながら快適な睡眠環境を整え、健康に夏を過ごしていただければと思う。


  

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