メディパルと自社開発品販売等で業務提携基本合意書締結　Chordia Therapeutics

　がん領域に特化した研究開発型バイオベンチャー企業のChordia Therapeutics（神奈川県）は19日、メディパルと自社開発品販売等に関する業務提携の基本合意書を13日締結したと発表した。
　Chordia Therapeuticsは、同基本合意書に基づき、業務提携にむけた具体的な協議をメディパルホールディングスと進めていく。
　同社では、メディパルが保有する日本国内での流通ネットワークおよび、RD-MR(Rare Disease MR)やClinical Cloud by MEDIPALなどの様々な販売促進機能が、同社が開発中の医薬品を日本国内で自社販売する際の市場浸透に大きく貢献するものと考え、同業務提携が患者への新たな治療法の提供に貢献するものと期待している。
　RD-MRは、MR認定試験に合格したＭＳ（医薬品卸売業の営業担当者）や薬剤師の中でも、希少疾病に特化した情報提供活動を行う者に付与したメディパル内の呼称。Clinical Cloud by MEDIPALは、メディパルが提供する医療従事者向け情報提供プラットフォームを意味する。
　メディパルの業務内容は、持株会社として「医療用医薬品等卸売事業」、「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」 ならびに「動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業」などを行う関係会社の株式を所有する事による当該関係会社の経営活動の管理・支援および同社グループにおける事業開発など。
　一方、Chordia Therapeutics は、2017年11月にがん領域に特化した研究開発型バイオベンチャーとして神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパークに設立。ファーストインクラスの抗がん薬の研究と開発を行い、革新的な新薬の創製を目指している。
　現在、リードプログラムとして開発が進んでいるCLK阻害薬（CTX-712）は、進行・再発または難治性悪性腫瘍患者を対象としたP1試験を日本国内で実施している。
　CTX-712は、がんの新たな特徴として見出された RNA 制御異常から生じる脆弱性を標的としており、有効な治療薬としての開発が期待されている。
　Chordia Therapeutics 、リードプログラムである CTX-712 に加え、特定の異常を有するがんに効果が期待されるCDK12阻害薬（CTX-439）、GCN2阻害薬など複数のパイプラインの研究開発を行っている。