マイクロメド社に出資しブラジルでの遠隔診療サービスに参入  オムロン ヘルスケア

 オムロン ヘルスケアは、ブラジルで医療機関向け心電計や心電図解析プラットフォームを提供するマイクロメド社(本社:ブラジルブラジリア)の株式30%を取得した。
 今回の株式取得により、ブラジルにおいて家庭で記録した心電図データを用いた遠隔診療サービス事業に参入し、「脳・心血管疾患の発症ゼロ」実現に向けて心血管疾患事業を強化する。
 ブラジルの死亡要因の1位は心血管疾患といわれており、年間約30万人が急性心筋梗塞などの心血管疾患を発症している。
 また、ブラジルの国民総生産(GDP)に占める医療費は約1割と、他の新興国と比較して高いことから、今後は医療費削減に向けた「予防」への関心が高まると考えられている。
 さらに、都市部への人口集中が進むにつれ医療環境も集中し、他の地域における医療アクセスの悪さが課題となっている。そのため、ブラジル国内のどこにいても、必要な医療が受けられる環境整備が必要とされている。
 心血管疾患を引き起こす要因のひとつとして心房細動が挙げられる。心房細動は不整脈の一種であり、息切れや動機などの症状が現れるが、すぐに治まるもしくは気づかないことが多いため、早期発見・治療介入が難しいのが課題となている。
 また、高血圧は心房細動を発生させる危険因子ともいわれている。心血管疾患を発症すると、後遺症や要介護状態になるなど、その後の生活に大きな影響を及ぼす。
 オムロン ヘルスケアは、2015年より「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」を循環器事業のビジョンに掲げ、高血圧や心房細動の早期発見、治療介入の実現に取り組んでいる。ブラジルで、心房細動をはじめとする心血管疾患を早期に発見し重症化を予防するには、家庭で継続的に心電図を記録し、その心電図を医師がタイムリーに解析できる遠隔診療の仕組み作りが重要となる。
 マイクロメド社は、医療機関向け心電計の製造・販売を通じて、病院や医師・医療関係者とのネットワークを構築してきた。また、医師向けの心電図解析プラットフォームを提供しており、心電図解析において高いノウハウを保有している。
 一方、オムロン ヘルスケアは、薬局を介した血圧計販売を強化しながら、2018年にブラジルを含むラテンアメリカ市場向け血圧計の生産工場を新設するなどブラジルにおける家庭血圧の普及に取り組んできた。
 今回のパートナーシップにより、マイクロメド社が保有する専門家ネットワークや心電図解析における実績と、オムロン ヘルスケアがもつ家庭での生体情報センシング技術や販売ネットワークを組み合わせることで、家庭でのバイタルデータを活用した高血圧や心房細動の早期発見、治療介入を実現していく。

 ◆荻野勲オムロン ヘルスケア代表取締役社長のコメント
 当社は、2015年から「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」を循環器事業のビジョンに掲げている。同ビジョンを実現するため、脳・心血管疾患の要因のひとつと言われている高血圧や心房細動の早期発見・治療介入につながるデバイス開発や、遠隔診療サービスをグローバルで展開している。
 ブラジルの医療機関向け心電計メーカーであるマイクロメド社は、国内の病院・クリニックおよび脳・心血管疾患のKOLとのネットワークを持ち、さらに、医師向け心電図解析プラットフォームを展開するなど、心血管疾患領域において高いノウハウと実績を有している。
 今回、マイクロメド社とともに、家庭で記録した心電図を活用した遠隔診療サービスを立ち上げ、医師の心電図解析の支援に取り組むことは、まさしく「ゼロイベント」実現に向けた重要な一歩であると信じている。

◆Odelio Aroucaマイクロメド社CEOのコメント
 当社は今後さらに病院、医療機関向けの事業を強化していく。オムロン ヘルスケアとのパートナーシップにより、ブラジルのヘルスケア市場に他に類のない遠隔診療サービスを展開することができ、我々のコーポレートガバナンス強化や事業拡大につながると信じている。循環器系疾患に特化した最上級のヘルステクノロジーの実現を目指したい。

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