旧衛生検査所の名称を『アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー』に決定 アンジェス

希少遺伝性疾患検査拡大目指す

 アンジェスは7日、希少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所の正式名称を「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(AnGes Clinical Research Laboratory : ACRL)」に決定したと発表した。ACRLでは、希少遺伝性疾患検査拡大を拡大を目指す。
 今回の衛生検査所の名称決定は、 2021 年 4 ⽉ 1 ⽇に開示した「希少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所開設」の開示に続くもの。
 アンジェスは、この事業を収益の柱の⼀つとして位置づけ、検査対象疾患を増やし、検査業務拡大を進めていく。なお、同件が2021年度通期連結業績に与える影響は軽微である。
 ACRLでは、設立後順調に検査業務を遂行しており、先天性の希少遺伝性疾患の早期発見に貢献。希少遺伝性疾患検査を主目的として、「希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)」が展開する「オプショナルスクリーニング」事業の規模拡大、対象疾患の拡充をサポートする活動を進めている。
 今後、現在実施している新生児を対象としたスクリーニング検査に加え、新生児だけではなくすべての患者に対して、確定検査や治療効果をモニタリングするバイオマーカーの検査など、希少遺伝性疾患の診断から治療に至るまでの包括的な検査を実施できる体制の構築を進めていく。
 先天性の病気でも治療が可能なものが増えているが、治療が可能であっても、症状が出る前に見つけて診断し、早く治療を始めないと、望ましい治療効果が得られない疾患がある。また、特徴的な症状が少なく、通常の診療では発⾒が難しい疾患もある。
 希少遺伝性疾患の治療は、発症早期、望ましくは発症前から開始することが重要だ。現在、地方自治体の事業として、特定の遺伝性疾患の検査を日本で出生したすべての新生児に対して実施する「新生児マススクリーニング」が無償で提供されている。
 「新生児マススクリーニング」の対象疾患以外の疾患でも、早期発⾒・早期治療が必要な疾患については、CReARIDが、希望者を対象に有償検査を提供する「オプショナルスクリーニング」事業を展開している。
 このオプショナルスクリーニング事業において、現在、かずさ DNA 研究所で検査が実施されているが、規模拡大、対象疾患の拡充、バックアップ体制の構築等のため、アンジェスにおいても検査が実施できる体制を構築することになった。 また、同社では、急速に進歩する希少遺伝性疾患の治療の開発と並行して、その診断に必要な検査の実施及び検査技術の開発を通して、治療法の発展に貢献する考えを示している。
 アンジェスクリニカルリサーチラボラトリーの意義・目的は次の通り。

 オプショナルスクリーニング事業にける検査実施のバックアップ体制の構築を通して、規模拡大、対象疾患の拡充への寄与

 スクリーニング後の確定診断に必要な検査の実施
 新たな対象疾患に対する検査方法の研究開発

・ アンジェスが開発する遺伝性疾患治療製品の治験対象患者の特定に必要な検査体制の整備

 アンジェス開発品を含む遺伝性疾患治療製品を適⽤するための確定診断の実施体制整備

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