食品ロス削減・循環型農業の実現による健康な社会作り目指し 石垣市、クラダシ、ロート製薬が連携協定締結

左から山田邦雄ロート製薬会長、 関藤 氏、中山氏

 ロート製薬は25日、沖縄県石垣市(市長:中山義隆氏)とクラダシ(本社:東京、代表取締役社長 CEO:関藤竜也氏)の3者で「石垣市における SDGsの推進に係る食品ロス削減及び特産品の PR に向けた連携協定」を締結したと発表した。
 今回の協定により、一社では解決することが困難な社会課題に取り組み、人も地域も健康になる社会へと貢献していく。
 ロート製薬は、2030年に向けたグループ総合経営ビジョン「Connect for Well-being」を掲げ、一人ひとりが身体も心もイキイキと過ごせるように、健康を軸にさまざまなアプローチで事業を展開している。


 中でも食事業においては、2013年にアグリファーム事業部を立ち上げ、グループ会社である農業生産法人・有限会社やえやまファーム(沖縄県石垣市)で畜産・農産、加工販売を通して循環型農業、六次産業化に取り組んできた。
 石垣島の自然と共存し、家畜の糞尿からたい肥を作り、野菜や果物を育て、それをまた家畜の飼料にする循環型農業を通じて、石垣島の環境にもやさしく、一人ひとりの健康に食から貢献することを目指している。
また、2018年より社内有志のメンバーによる「やえやまファーム応援隊」を結成し、収穫最盛期における収穫の手伝いを行いながら、これらの農業の在り方を考える場を創造することで啓発活動を行っている。
 これまでに総勢 50名が参画し、食や一次産業に対する関心の輪を広げている。人・地域・自然が一体となって循環しながら持続する社会システムの構築が、顧客や未来社会のWell-being につながるとの考えの下、これからも活動を続けていく。


 今回の協定により、農業や地域の抱える課題の解決に取り組む3者の連携により、それぞれが持つリソースを最大限に活かし、石垣市での取り組みを推進していく。
 本年7月には、未収穫残となっている作物の収穫支援によるフードロスの削減や関係人口の増加、地域の魅力 PR などを目的に、やえやまファームにて栽培された、日本で唯一の農薬を使わない有機パイナップルの収穫を行う、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」を実施する予定だ。
 今後もさまざまな取り組みを行いながら、豊かな自然環境で育まれた石垣島の食が多くの人に届けられるような仕組みを構築していく。
 社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」とは、旅費交通費、宿泊費や食費等をクラダシ基金より支援し、地方創生やフードロス問題に興味がある学生を、人口減少・少子高齢化により人手不足に悩む地方農家へ派遣するプログラムだ。
 2019年2月に鹿児島県種子島で行った第一回を皮切りに、2021年末までに計 12回実施され、延べ100名の学生を派遣してきた。また、2021年10月に京都府京丹波町で実施されたクラダシチャレンジでは収穫物の黒枝豆を、11 月に高知県北川村で実施されたクラダシチャレンジでは柚子を、KURADASHI 上で販売している。

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