非小細胞肺癌のALK陽性確認診断薬「AmoyDx肺癌マルチ」が使用可能に  武田薬品

 武田薬品は6日、チロシンキナーゼ阻害剤「アルンブリグ」について、非小細胞肺癌(NSCLC)の一次治療に新たなコンパニオン診断薬「AmoyDx 肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル」が使用可能になったと発表した。
 AmoyDx肺癌マルチは、国内で理研ジェネシス社が製造販売する5種のドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、BRAF、MET)を網羅するリアルタイムPCR法を原理とした体外診断用医薬品。
 これまでNSCLC患者の一次および二次治療以降でアルンブリグを使用するには、蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH法)や免疫組織化学染色法(IHC法)など、単一遺伝子コンパニオン診断薬によってALK陽性判定の確認が行われていた。
 今回、複数遺伝子を同時に検査できるAmoyDx肺癌マルチが使用可能になったため、医療機関は患者に合わせたコンパニオン診断薬の選択ができ、より適切なタイミングでアルンブリグの適応対象の確認と使用に繋がることが期待される。
 アルンブリグは、ALK遺伝子変異を標的とするようにデザインされた次世代チロシンキナーゼ阻害剤である。ALK陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCを適応とする一次および二次以降の治療薬として、厚生労働省より製造販売承認を2021年1月22日に取得している。
 次世代ALK阻害剤としてアルンブリグは、充実した臨床エビデンスを有しており、脳転移症例を含むALK陽性 NSCLC患者さんの一次および二次以降の治療薬として有効性が示されており、米国、欧州連合(EU)を含む70以上の国または地域で承認されている。

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