ファンペップは7日、花粉症を対象疾患として開発中のアレルギーワクチン「抗体誘導ペプチド FPP004X」に関するP1試験において、最終被験者の最終観察日が終了(LPO(Last Patient Out)したと発表した。
今後は、同試験のすべてのデータの収集及び解析を進め、速報結果については2026 年第3四半期(7
月~9月)に開示する予定である。
FPP004Xは、2024 年3月に塩野義製薬との間でオプション契約を締結しており、塩野義製薬は、全世界での全疾患に対する独占的研究開発・商業化権の取得に関するオプション権を保有している。
P1試験は、健康成人及び季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の患者を対象に、FPP004X 又はプラセボを反複投与(筋肉内投与)した場合の FPP004X の安全性、忍容性及び免疫原性(抗体産生)を主に評価するもの。
同試験は、健康成人を対象とするパート1と季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の患者を対象とするパート2から構成されている。パート1では、低用量コホート(4週間間隔で2回投与)及び高用量コホート(4週間間隔で2回投与又は4週間間隔で3回投与)の3段階構成で実施した。
また、パート2(4週間間隔で3回投与)においては、スギ花粉に対する反応を確認するため、一定濃度の花粉を人工的に飛散させた花粉曝露室を用いた試験を実施した。
花粉症は、スギやヒノキ等の植物の花粉に対する過剰なアレルギー反応を起こすアレルギー疾患である。代表的な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなど。
日本国内の全国疫学調査による有病率は、2019年に花粉症全体で 42.5%、患者数の多いスギ花粉症で 38.8%と高く、またそれぞれ10年前(2008 年)と比較して10%以上上昇している。花粉症を含むアレルギー性鼻炎の医薬品(内服薬)市場は約 1700 億円(2019 年)。このため、政府は、国民病とも言われ、多くの国民を悩ませ続けている花粉症を社会問題として捉え、花粉症対策に取り組んでいる。
FPP004Xは、体内で IgEに対する抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するアレルギーワクチンであるIgEは、体内に入った異物を排除する働きを持つ抗体の一種で、花粉等の原因物質(アレルゲン)に結合するとアレルギー反応を引き起こす。
FPP004Xは、免疫細胞に抗 IgE 抗体を一定期間産生させることから、各種アレルギー疾患に対する持続的な効果が期待される。この特長を活かし、ファンペップは、花粉症を第一の適応症として、花粉飛散前に投与することでシーズンを通して症状を緩和できる、患者にとって利便性の高い新しい治療選択肢の提供を目指している。
なお、同件は順調な試験進捗を報告するもので、ファンペップグループの 2026 年 12 月期業績に対する影響はない。
