アストラゼネカのダブリン新製造施設および新規雇用発表を歓迎 アイルランド政府産業開発庁

 レオ・バラッカー副首相兼企業・貿易・雇用大臣とアイルランド政府産業開発庁は、アストラゼネカが「3億6000万ドルを投資してアイルランドに製造施設を新設し、100人を雇用する」と発表したことを歓迎した。
 アイルランド政府産業開発庁は、アイルランドの産業開発、海外からの直接投資等を推進する目的で設立された政府機関。日本事務所では、過去40年間にわたり、欧州への進出を検討されている日本企業向けに、立地や人材、税制、優遇措置など各種最新情報の提供のほか、現地視察、進出計画の立案から進出後のサポートまで幅広い支援を行っている
 今回発表された新施設は、ダブリンのカレッジ・パークにある敷地面積41エーカーのアレクシオンキャンパスに設置され、低分子医薬品の次世代原薬(API)の商品化や製造施設としての役割を担うほか、アストラゼネカの将来的な成長に不可欠となる国際的な供給ネットワークの確立も狙いとしている。
 この投資計画は、製品化までのリードタイムとコストを大幅削減し、持続可能な製造工程を導入するため、アストラゼネカのアンビション・ゼロカーボン・プログラムに貢献するものと期待される。また、業界をリードする将来を見据えた設計により、幅広い種類の医薬品の製造が可能である。

◆レオ・バラッカー副首相兼企業・貿易・雇用大臣のコメント
 素晴らしいニュースである。アイルランドはライフサイエンスの世界的拠点で、これまでわが国に投資を求める企業に対して居心地の良い環境を提供することに懸命に取り組んできた。
 その結果としてアストラゼネカ社がダブリンを製造施設の拠点に選定し、ブランチャーズタウンのIDAカレッジパークキャンパスで100人を新規雇用することになり大変うれしく思う。

◆アイルランド政府産業開発庁のマーティン・シャナハン長官のコメント
 アストラゼネカがアイルランドに初の製造施設を設置するのは素晴らしい。国内で既に確立しているライフサイエンスのエコシステムに大きく貢献するだろう。
 FDI(対内直接投資)の競争はかつてないほど激化し、すべての投資は苦労なくして勝ち取れない。科学者やエンジニアをはじめ100人の高技能職を創出するこの度の投資は大歓迎であり、地域経済に大きな利益をもたらすと思う。同社の計画の成功を祈りたい。

◆アストラゼネカ最高経営責任者のパスカル・ソリオ氏のコメント
 アストラゼネカにとって大変誇らしい瞬間を迎えることが出来た。アイルランド政府産業開発庁の支援により、ダブリンに多額の投資をもたらすことができ、高度技能職の新たな雇用も創出できた。
 また、アイルランドで急成長中のライフサイエンス分野のさらなる拡大への貢献、さらに高い付加価値をもった医薬品の開発が可能になることなどを非常にうれしく思う。

◆アイルランド政府産業開発庁日本代表 デレク・フィッツジェラルド氏のコメント
 本発表は、低分子医薬品分野での新製造施設という点で革新的と言える。これは、低分子医薬品から生物製剤、遺伝子・細胞治療まで創薬技術が進展する中で、アイルランドが引き続き製薬企業の投資に適した国であることを示している。アイルランドは、今年、ファイザーおよび武田薬品工業からも投資を獲得している。

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