Orifarm社への欧州の一部一般用医薬品とノン・コア資産譲渡完了  武田薬品

 武田薬品は1日、一部の医薬品ポートフォリオの総額最大6億7000万米ドルでのOrifarm社への譲渡を完了したと発表した。
 今回の譲渡には、欧州で販売する約130の一般用医薬品および医療用医薬品ポートフォリオと、デンマークおよびポーランドに所在する2つの製造拠点が含まれる。同譲渡契約は、2020 年4 月に公表している。
 譲渡対象のポートフォリオには、デンマーク、ノルウェー、ベルギー、ポーランド、フィンランド、スウェーデン、バルト諸国およびオーストリアを中心に販売する様々な一般用医薬品や食品サプリメントが含まれるほか、循環器、抗炎症、呼吸器、内分泌領域の医療用医薬品の一部が含まれる。
 同譲渡対象製品の2021 年3月期における売上高は約2億4000万米ドルであり、咳嗽/感冒およびビタミンの一般用医薬品、ならびに医療用医薬品のWarfarubおよびLevaxin、その他の強力なローカル製品の売上が牽引したことによるもの。
 今回、譲渡対象となる製品群は、これらの国々において引き続き患者のニーズを満たす重要な役割を担うが、同社の長期的成長を牽引する主要ビジネスエリアには該当しない。
 以前の公表通り、武田薬品とOrifarm社は製造供給契約を締結しており、同契約に基づき、武田薬品はOrifarm社に代わり一部の製品を引き続き製造する。また、同譲渡の完了に伴い、製造拠点、販売、マーケティング、その他譲渡するポートフォリオに携わる従業員約600名が、Orifarm 社に移籍した。
 武田薬品は、主要なビジネスエリアにおける事業構成を最適化するために長期成長戦略の実行に引き続き注力するとともに、それらのビジネスエリアで革新的な治療薬を患者に届けるために事業運営の簡素化にも継続して注力する。
 武田薬品は、同譲渡で得られる資金を引き続き負債の減額に充て、2021年度から2023年度に純有利子負債/調整後EBITDA倍率を2倍にする目標に向け、レバレッジ低下を加速させていく。
 2019年1月以降現在まで、12案件で合計最大約 129億米ドルの売却について公表しており、100億米ドルの売却目標額をすでに上回っている。

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