フィラジル 小児治療に対するHAEで効能追加申請  武田薬品

 武田薬品は10日、選択的ブラジキニンB2受容体ブロッカー「フィラジル」について、「遺伝性血管性浮腫」(HAE)の小児治療に対する効能追加申請を行ったと発表した。
 HAEは、腹部、顔面、足、性器、手、喉など、身体のさまざまな場所に繰り返し浮腫発作を引き起こす希少な遺伝性疾患である。喉に発生した場合は気道がふさがり呼吸困難を起こし、窒息死する危険もある。
 HAEは、世界中で5万人にひとりが罹患していると推定されている。日本には、2000人から3000人の患者が存在すると推定されているが、疾患に対する日本での認知度は低く、診断されている患者は約450名に留まっており、未診断の患者さんが多くいると考えられている。
 また、日本では初めての発作が起きてから確定診断までに平均13.8年かかるといわれており、米国の平均10年、欧州の平均8.5年の報告と比較すると、大きな開きがあるのが現状だ。
 平均11.2歳で初発し、初発が早い方が遅発患者さんよりも浮腫による影響が深刻との報告があり、18歳未満の小児患者さんへの治療選択肢が求められている。
 今回の申請は、主に2歳以上18歳未満の小児にフィラジルを皮下投与したときの安全性、有効性、および薬物動態を評価した国内P3相非盲検試験(jRCT2041200073)や、海外P3相非盲検試験(NCT04654351)に基づくもの。これらの試験において、フィラジルはその安全性と有効性がみられた。
 国内P3相非盲検試験でみられた日本人小児の治療反応は、日本人及び海外の成人並びに海外第3相非盲検試験での小児の治療反応と類似していた。承認された場合、フィラジルは、HAE治療薬として成人だけでなく小児においても治療選択肢として提供される。

◆廣田直美武田薬品日本開発センター所長のコメント フィラジルは、発作が起こったその場で速やかに治療が可能なHAEの治療薬である。日本では2018年の販売開始以降、成人患者さんの標準治療薬としての実績がある。今回の申請が承認された場合、小児患者さんにとっては日本ではじめての急性発作に対する治療選択肢となり、一人でも多くの小児患者さんに貢献できることを願っている。

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