政府は現場の意見にもっと耳を傾けて 杉並区 柿田医院院長 柿田豊

夏井睦先生のサイトから拾った記事。
政府は現場の意見に耳を傾けて欲しい。
全国保健所長会から厚生労働大臣にあてた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策における緊急提言(90-94ページ)
 国への要望の一つとして「指定感染症としての対応を検証すること」を挙げ、「流行の終息が見えない中で、指定感染症の指定解除の条件や時期について展望がないことは、保健所職員や医療従事者の健康障害や意欲の限界を生じ、感染拡大地域のみならず、全ての地域の保健所における業務遂行が不可能となる事態も危惧される。」と述べています。
 コロナが指定感染症であることに起因する手続きの煩雑さ、医療リソースの無駄遣いで全国の保健所・医療機関は疲弊しきっています。
 指定解除は決してコロナを軽視するということではありません。むしろ現状を改善する最良の手段だと思われます。
 現在の東アジアでのコロナが例年のインフルエンザの脅威を越えるものでないのは重症化率・死亡率から明らかで、5類感染症相当の扱いで充分です。そうすれば保健所の機能は維持できるし、病院も重症者への対応に集中できます。ハイリスク者への感染予防・注意喚起は重要ですが、それはインフルエンザでも同じことです。

 インフルエンザと同程度の病気だという認識がひろまれば、感染者や医療者への差別や偏見もなくなり、飲食・観光業の過度な自粛も不要になり、経済も回復するでしょう。

 仮にコロナを封じ込めても、指定感染症であることの弊害がコロナそのものよりも大きなダメージとなって社会全体を苦しめていては本末転倒です。自縄自縛の状態を脱するには縄を切るしかありません。

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