インフルと新型コロナを15分で一括判定できる研究用試薬新販売 クスリネット

 クスリネット(横浜市)は、インフルエンザと新型コロナウイルスの抗原を同時に15分で定性的に判定できる迅速簡易検査キット「フルーコロナAG」を試験研究用として発売した。
 新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行(ツインデミック)が懸念されるこれからの季節、臨床現場では有症者が、インフルエンザか新型コロナウイルスか普通の風邪かを判断するための一助として、これらを同時に簡易的かつ迅速に判別できる検査キットの出現が待望されている。これらの判別が的確に付けば、適切な治療の提供は勿論、医療機関の負担軽減にも繋がるためだ。
 同製品は、検体を採取したその場で検査でき15分で抗原の有無を判定できるため、多くの需要に応えられる可能性がある。従って、輸入販売元のクスリネットは、一部の自治体に検査キットの寄付を申し出ると共に、購入を求める団体への対応を開始し、今後は政府への提供を試みる予定である。なお、同品は、体外診断用医薬品ではなく、ウイルスの抗原の有無を見るための試験研究用に限定される。
 クスリネットは、臨床の現場から届く、「インフルエンザと新型コロナウイルスを同時に判定できる検査キット」の要望に応えるため、製造元にフィードバックを重ね、今回、開発に成功した同製品を販売する。

 フルーコロナAGは、既にCEマーク(欧州体外診断医療機器指令)を取得している。さらに、販売元の 米国ヒールジェン社(製造:中国オリエントジーン社)は、同キットがFDA EUA(米食品医薬品局 緊急使用承認)やTGA POCT(豪医薬品行政局 臨床現場即時検査承認)を取得していることも公表。加えて、WHOへの性能評価報告対象やNCI(米国国立がん研究所)から評価書が発行されている他、新型コロナウイルス抗原検査キットにおいては、大手体外診断薬会社と協業し6億個の生産計画を持つ等の実績を有する。

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