欧州・カナダの一部ノン・コア資産をCheplapharm社に譲渡  武田薬品

 武田薬品は8日、主に欧州およびカナダにおいて販売する同社のノン・コア資産の一部の医療用医薬品について、Cheplapharm社に譲渡する契約を締結したと発表した。
 Cheplapharm社は、ドイツに本社を置く医薬品企業であり、25年にわたり医療用医薬品を他社から導入し、自社製品として伸長させてきた実績を持つ。今回の契約締結により、武田薬品は、一定の法律上・規制上のクロージング条件を満たすことを前提に、一時金としてCheplapharm社から約5億6 200 万米ドルを受領する。
 Cheplapharm社への譲渡対象となるポートフォリオには、循環器・代謝領域、抗炎症領域の製品およびカルシウム製剤など、主に欧州およびカナダで販売する様々な疾患領域の医療用医薬品が含まれる。譲渡対象の製品全体での2019年度の売上高は、約2億6000万米ドル。
 これらのポートフォリオは、販売されている国々の患者の主なニーズに対応するものであるが、同社の主要な5つのビジネスエリアには該当しない。武田薬品のEurope & Canada(EUCAN)Business Unitでは、同譲渡によりさらにポートフォリオの最適化を進めることで、主要な5つのビジネスエリアへ注力し、同領域を成長させていく。
 なお、本年4月、武田薬品は、ノン・コア資産として欧州における一部の一般用医薬品をOrifarm社に譲渡することも公表している。
 武田薬品EUCAN Business Unit PresidentのGiles Platford氏は、「今回の譲渡は、当社のポートフォリオの簡素化および最適化戦略における重要なマイルストンであり、当社が消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)という主要な5つのビジネスエリアで引き続き成功を収めることに資するものである」と説明。
 その上で、「パートナーであるCheplapharm社は、当社と同様に患者に対するコミットメントを大切にしており、患者のために将来にわたりこれらの重要な製品への投資を継続するための経験やリソースを有していることを大変嬉しく思う」とコメントしている。

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